大戸屋のお家騒動…創業者一族VS経営陣の真相はいかに?

目次

会社も大きくなると売上やステークホルダー(企業等の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する者)との関係も拡がっていきます。
その際に時折問題になってくるのが「創業者一族のお家騒動」です。

最近では大塚家具の創業者の父・大塚勝久会長が娘の大塚久美子社長と対立した件や、ロッテグループ(持株会社ロッテホールディングス)に佐川急便などなど、「創業者一族のお家騒動」はどうしても起きてしまうようです。

そして今回名前が挙がったのが「大戸屋」(株式会社大戸屋ホールディングス)…
大戸屋の創業者一族と現経営陣が揉めていることが発覚しました。




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大戸屋のお家騒動…創業者一族VS経営陣の真相


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大戸屋と言えば、和定食を中心とした外食チェーンストアを展開する企業で、1958年に東京の池袋にて創業し、現在は全国に342店、海外にも事業を拡大しているジャスダックに上場しています。

今回はこの大戸屋を運営する現経営陣に創業一族が株主総会を前に経営陣に噛み付いたことが発覚しました。
発端は東京証券取引所御中と書かれた下記のような主旨の声明文が届いたためです。

全部もしくは一部につきまして…(以下、省略)
定時株主総会において「否認」をさせていただきますこと、あらかじめ、お知らせいたします。

筆頭株主 三森三枝子
主要株主 三森智仁

三森三枝子氏は昨年57歳で亡くなった2代目大戸屋会長の三森久実元氏の未亡人で、三森智仁氏は長男にあたります。
三森久実元氏は伯父が営んでいた食堂「大戸屋食堂」に入り、現在のように400店以上を展開する大戸屋ホールディングスに育て上げた立役者でもあります。

その影響もあり長男の三森智仁氏は父であり元会長の三森久実元氏が亡くなるまで常務取締役となったが、11月の組織体制の変更で、ヒラの取に降格、さらに今年2月には一身上の都合で辞任しているのです。
大戸屋としても下記のような「取締役の辞任に関するお知らせ」を公開しています。

1.辞任する取締役の氏名および役職
三森 智仁(取締役香港事業部長)
2.辞任年月日
平成28年2月24日
3.辞任理由
一身上の都合
4.その他
当該取締役辞任後も、法令及び定款に定める取締役の員数を満たしております。

この辞任により、三森智仁氏は直接的な経営から退き、母親である三森三枝子氏と合わせて株主という形で大戸屋の経営に携わる形となったのです。

ちなみに大量保有報告書(上場会社の株券等や投資証券等を5%を超えて保有した場合の法定書類)によれば母親の三枝子氏は13.15%、長男の智仁氏は5.64%の株式を保有しています。
この現経営者と株を保有する創業者との微妙な関係が争いの根底にあるようです。




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まとめ


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このように経営陣と創業者一族の対立は、大企業の「お家騒動」では良くあるパターンで、どうしても長年積み上げてきた経験や実績を持つ経営陣と、血筋で経営に参画できる創業者一族とでは溝ができてしまうようです。

ネット上でも「昨年の株主総会で長男の役員入りは異論が出ていたな。その直後に会長が亡くなったけど…」や「遅かれ早かれ追い出される運命、上場すれば乗っ取られるのは必然」など創業者一族をかばうような意見も多く見られますが、やはり一番は今の大戸屋の味やサービスが変わりなく続くことを求めている人が大多数でした。

直営やフランチャイズなどを含めると400店舗以上、売上高は連結で246億円…
今や世界の大戸屋がこのままお家騒動で味やサービスの低下で縮小していくのだけは避けて欲しいものです。

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