リーダーが部下に与えられる最高のプレゼントとは!?

リーダーとは、困難な状況に置かれても、それを打破し、乗り越えていけば素晴らしい未来が開けるのだ、とメンバーに語りかけ、希望、そして勇気持たせ、それにより、メンバーは信頼を持って、リーダーについてゆきます。

リーダーは、常にメンバーに対し、希望を指し示すことが大切です。

では、リーダーの与えうる希望とは何でしょうか。




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リーダーが部下に与えられる最高のプレゼントとは?


リーダーの与えうる希望とは何か。
抽象論でなく、具体的にといわれると、はてなと考えこんでしまうリーダーが少なくないと思われます。

とくに中間的なリーダーの場合には、メンバーである部下に対して高給や昇進昇格を約束することはむずかしいでしょう。
そこまでの人事権、裁量権は与えられていないから、一生懸命努力すれば給料も地位も上がるものだとはいえても、いつ、どのくらいと約束するわけにはいかないのです。
また、メンバー(部下)もそんなことを求めたり、期待してはいないです。
実情がよくわかっているのですから。
そうすると、リーダーがメンバーに与えうる希望は、金や物や地位ではなく、金では買えないものであることがわかってきます。

それは人づくり、人間形成、別のいい方をすれば不断の教育訓練です。
これこそはリーダーの意志と努力によっていくらでも与えることのできる最高のプレゼントといえます。
その点で、これからのリーダーは、何よりもすぐれたエデュケーター(教育者)であることが望まれてくるのであります。

さて、昔の現場リーダーは、今と違って部下に与えるものをたくさん持っていました。
現場のリーダーは親方といわれ、零細企業の経営者なみの力と権限を持っていました。

人間の採用も教育も、給料の決定も、解雇さえもできました。
「いやなら、やめろ」の一言でクビにできたのです。
労組もなかったし、就職難で失業者はたくさんいたからです。

昔の親方は「三服」の権威がありました。三服とは威服。利服。心服です。
服は服従という意味です。

威服とは、権威であり権限です。そのうち最強のものは人事権、いわゆる生殺与奪の権です。
どんな組織でも、人事権を持つ者がいちばん強いに決まっています。

利服とは、お金の力です。
給料を決めるだけでなく、職長クラスで新人の10倍の収入があったから、しょっちゅう一杯飲ませ、小遣いを与えることができました。

心服とは、心をつかむこと、とりわけ人情で心をつかむことです。部下思いです。
昔のリーダーは、このように三拍子揃っていたから、大へんな権威があったものです。
それだけに部下指導もやりやすかったといえます。

昔のリーダーに比べると、今の現場リーダーは人事権は大幅に縮小され、採用はもとより、労組があり、自分も労組員である以上、解雇などできるわけがないのです。

人事考課はやっても、給料の決定権はないし、収入も、新人の二倍から三倍というように、ぐっと少なくなってしまいました。
だから、飲ませるとか、小遣いを与えることなどはきわめて困難になっています。
また、部下もそれは期待していません。

そうなると、今は、昔風にいうと心服一本槍、心服一筋となっているのです。
それだけに今日のリーダーのあり方はむずかしくなっており、高度化しているのです。

権力でおどかし、札ビラで頬を叩いて、人にいうことをきかせるのはやさしい。
それに人情がらみともなれば最強です。
ところが今日のリーダーは、権力も金もなく心服オンリーだから、昔とは比較にならぬむずかしさとなっています。
現代の心服は、心理的に人を動かすことです。具体的には命令でなく、説得によるリードです。

だから、現代のリーダーは人間を学び、心理を学び、説得を学ぶ必要があり、さまざまなリーダーシップの本やセミナーが求められるようになったのです。

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