仕事(ビジネス)でも活かせる「80対20の法則」とその具体例

目次

イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した冪乗則(べきじょうそく)…
それを「パレートの法則」と言います。

このパレートの法則は別名「80:20の法則」もしくは「ばらつきの法則」とも呼ばれており、全体の80%は一部(20%)の要素が生み出しているという理論となっています。
「80:20の法則」は日常生活だけでなく、ビジネス(仕事)においても活かせる画期的な法則です…
是非、この機会に学んでおいてはいかがでしょうか。




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80対20の法則とは?



世の中は、本当に複雑で多くの問題を抱えています。
それらを解明することは困難なようですが、実は簡単な80対20の比率で、ほとんどの事象が説明できるだけでなく、解決もできてしまうことがあるです。

これは「80対20の法則…
別名「バレートの法則(Pareto Principle)」と呼ばれ、「市場経済の出来事の80%の結果は、わずか20%の要因が影響している」というものなのです。

世の中では、価値や富が平等に配分される事例は少なく、少数が多数に影響を与えています。
それは80対20の比率となって、所得や産物、あるいは日常生活やビジネスなどに多く見られるようになっているのです。

その具体例をいくつか挙げてみましょう。
いずれも思い当たる節があるのではないかと思います。

◇1日の行動時間の80%は、自分の知り合いの中の20%と一緒に過ごしている
◇故障のうちの80%は、部品の20%に原因がある
◇売上げの80%は、全顧客の上位20%が占めている


80対20の法則が生まれた経緯とその具体例



この「パートの法則」は、多くの事象が単純な比率で起きていることを見出した点で、極めて画期的なのです。
この法則はわかりやすく、多くの事例で応用され、高く評価されています。

そもそもこの法則は約100年前、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが唱え始めたものです。
彼は貴族の出身で、数学や物理学の才能に恵まれ、経済学や社会学の分野で数多くの優れた理論を打ち立てています。
その1つが「80対20の法則」で、結果の80%は20%の原因に基づくとしたのです。

パレートは多くの場合、その20%が特に重要で、他の80%は取るに足らないので、まずは重要な20%に努力を傾注すべきだとしました。
従って、その肝心な20%が何であるかを、見極めることが必要であると主張したのです。

パレートは、自分の庭園に植えていたエンドウ豆を観察した結果、ほぼ毎年、8割方で実の詰まったサヤは、全体の2割程度しかできないことに気づきました。
この割合が最初のヒントになり、後にイタリアの国土の80%が20%の人々によって所有されている事実を見出して、その比率が広く経済や社会面においても適用できることを裏付けたのです。

その後、「80対20の法則」を取り上げて一躍有名にしたのが、アメリカの品質管理の大家として知られるジョセフ・ジュラン博士です。
ジュラン博士は、日本人にとって大変馴染み深い人物でもあります。

というのは 日本企業が低品質に悩んでいた1950年代に、TQM(総合的品質管理)の第一人者として、いち早く品質管理の重要性を多くの企業に説き、認識させたからなのです。
その際、「80対20の法則」をその手法として紹介したので、日本中で通称「ニハチ(二八)の法則」と呼ばれ有名になりました。

その20年後、日本製品は高品質だと世界的に知られるほどになり、彼はこの功績によって、日本政府から勲二等瑞宝章を授与されています。
ジュラン博士は、ルーマニアでユダヤ人の家庭に生まれ、8歳の時にナチスの迫害を逃れてアメリカに移住しています。

ミネソタ大学で電気工学の学位を取得した後に、AT&T社の前身であるウェスタン・エレクトリック社の検査部酉に配属されました。
そして彼は不具合を発生頻度順に並べると、わずかな種類の部品の不具合が、発生件数の大半を占めていることを見つけたのです。

さらにマネジメントの経験を積むごとに、他の多くの領域でも同じ現象が起きていることを発見し、「少数の重要項目と多数の軽微項目」、
つまり「少数(20%)が重要で、多数(80%)は取るに足らなぃ」との考え方を生み出したのでした。

ジュラン博士は若い頃にパレートの法則を研究していたので、パレートが唱えた、富の不公平な配分を説明する数理モデル「80対20」の比率が、自分の見出したパターンに適合できることに気づいたのです。
そのことから、彼はパレートの名を冠して、これを「パレートの法則」と名づけました。

この単純とも思える「80対20」の比率が、その後、品質管理上の経験則だけでなく、自然現象から社会現象やビジネス活動に至るまで、実に多くのケースに当てはまることが発見されています。

ただ断わっておきたいのは、その比率が厳密に80対20であるとは限らないことです…
自然現象や社会現象は平均的でなく、バラツキや偏りがあります。
重要なのは、一部が全体に大きな影響を与えているという事実なのです。

たとえば具体例を挙げると…

大気中に含まれる窒素の量は約78%、酸素は約21%と、おおよそ80対20
正方形に内接する円の面積は78.5%、それを除く四隅の面積の和は21.5%と、ほぽ80対20
ビールと泡の割合は80対20が一番美味しい
蕎麦の場合、蕎麦粉が80%、小麦粉は20%のいわゆる二八蕎麦が最も美味

などと、科学的根拠のないことにも、この比率が広く見られるのです。

興味深いことにプロ野球についても、この法則が当てはまるという研究がなされています。
2009年のメジャーリーグのデータベースを詳細に分析した、ある野球専門家によれば、「1シーズンにプレーした全選手のうちの15%が、チーム勝利に8割方貢献した」というのです。
つまり「80対20」の「バレートの法則」がほぼ正しいことは、野球でも証明されているのです。

それだけでなく、日常生活においても、この「80対20の法則」が意外と適用できます。

日常生活で着ている服の80%は、お気に入りの20%に過ぎない
人がコンピュータに費やす時間の80%は、全サイトの20%に集中する
国民の所得税の80%は、課税対象者の20%が負担している
メルマガ(メール·マガジン)500誌以上を調べたところ、売上げ全体の約80%は、上位20%の100誌が占めていた

この法則は自分の人生教訓として役立つのです。
つまり、今日5つのことを行なう必要があるとすれば、「80対20の法則」に従い、その中の最優先事項を見極め、そこに集中すれば、効率的に行動することができて、予想外の結果が得られるということ…

ある識者によれば、夫あるいは妻が伴侶(はんりょ)を裏切って浮気をするのも、「80対20の法則」によるのだといいます。
つまり、どの夫婦も家庭生活で満たされない部分が必ず20%あり、性的不満であることが多いのです。
これを満たす異性が現れると、80%の人が浮気をし始めるとされています。
またいくつかの犯罪学の研究でも「犯罪全体の80%が、20%の犯罪常習者によって行なわれる」としています。




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80対20の法則が仕事(ビジネス)でも活かせる?!



もちろん「80対20の法則」はビジネス分野においても、製品やサービス面で次のような事例があり、その対策も講じられています。

企業の利益の80%は、20%のヒット商品が生み出している
対策・・・20%の製品あるいはサービスが80%の売上げをもたらしているなら、その20%の製品やサービスをまず分析し、価格決定や販売方法を決める際、そこに経営力を重点的に配分すべきである。

売上げの80%は全顧客の上位20%が占めている
対策・・・この事実から上位20%の優良顧客に対して、集中的にプロモーションや販売拡大策を講じるべきである。

苦情の80%は、20%の顧客から出ている
対策・・・その20%の客を特定し、何の苦情を訴えているかを詳細に調べ 対策を講じるベきだ。

売上げの80%は全従業員のうちの20%が生み出している
対策・・・経営者は、その従業員を特定して、彼らに対し重点的に育成促進を図る。

企業で起きる問題の80%は、20%の従業員が引き起こす
対策・・・その従業員を特定し、原因を究明し対策を講じる。

自分の能力を最も得意とする20%の仕事に集中し、他の80%を他人に任せるべきである
対策・・・人の時間とエネルギーは限られている。しかも、肉体的または精神的に不調な時があるので、集中する事柄を取捨選択しなければならない。そこで、手がつけられない80%は他人に任せるようにする。

管理者が重要な仕事に費やす時間と能力は、勤務時間の20%(最初の10%と、最後の10%)だが、それは全体の80%を消耗させる
対策・・・管理者にとって、勤務時間の最初と最後の1割が最重要だから、その中身を吟味して精選し、自分の限られたエネルギーと時間を、そこに重点的に配分しなければならない。

これらの法則は顧客にも適用できます。
まず「企業の80%の売上げは20%の客がもたらす」ことを念頭に入れます。
つまり、自分のビジネスの売上げの80%を20%の客から得ているのであれば、残り80%の客とは20%の商売しかしていないことになります。

自分が多忙な場合に、取引先から取引やその内容について、細かく要求されたならどうするだろうか?…
あるいは、こちらが提案した計画に、口うるさい顧客が無理難題を持ち込んできた場合に、どう対処するのか?…
それが残り80%の客なら、自分の限られた時間を空費してはいけません。
取引高の80%に貢献するのは20%の顧客だから、自分の限られた時間を彼らに集中すべきなのです。

ドライに考えると、残りの80%の客は自分でなく、他人に任せてもいいのですかから。
80%の顧客の中に、問題を頻繁に起こしたり、手間がかかる厄介な相手がいるなら、彼らとは潔く取引を止めるべきなのです。
このように今日でもこの「80対20の法則」は、アメリカの多くの企業、中でも中小企業で採用され、大きな成果を上げているのです。




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