「競争優位の戦略」の必要性と持続可能性について考える

目次

他社が真似できない商品やサービス…
あるいは真似しようとしない方法を実践する能力のことを「競争優位」と表現します。

今回そんな「競争優位の戦略」の必要性と持続可能性に関して、ご紹介したいと思います。




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「競争優位の戦略」の必要性


さて、そもそもこの「競争優位の戦略」」に関して、なぜ必要性があるのでしょうか?…
企業は、顧客に価値を届けることによって収益を得ています。
企業は顧客に対して便益という価値を提供し、顧客は価値を交換し合っているといえるでしょう。
したがって企業と顧客は企業に対し貨幣という価値を提供します。

ここでいう価値とは、「会社が提供する製品やサービスに対して買い手が進んで支払ってくれる金額」のことをいいます。
この価値は、「総収入金額」で表されます。
すなわち製品単価に販売数量を掛け合わせたものです。

この価値が、製品·サービスをつくるのに要したコストを上回ると、会社は利益を獲得できます。
この利益のことを企業が「獲得できる価値」といいます。

企業の究極的目標は、企業価値を最大にすることであるため、企業はできるだけ顧客からたくさんの価値、すなわち総収入金額を得ようとし、またコストをできるだけ抑えて獲得できる価値を最大にしようとします。
競合が一社もなければ、その企業は、顧客から十分な価値を獲得できるでしょう。

山の上に一つしかないホテルは、さほど良質なサービスを提供しないまでも、競合がいないことから、登山客からたくさんの価値を獲得するでしょう。
しかし、競合がいる場合はそうはいきません。

競合によって、販売価格が下がり、また競合よりもよりよい製品やサービスを提供しようとするためにコストが上昇していきます。
したがって競合他社に対して、競争優位を構築し、自社が必要としている利益を獲得していかなければならないのです。




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「競争優位の戦略」の持続可能性


先述したように競争優位を構築することの必要性を述べましたが、一体どのような競争優位を構築すればよいのでしょうか。
それは、短期間で終わってしまうのではなく、長期的に持続可能な競争優位(Sustainable Competitive Advantage-SCA)を構築することです。

持続可能な競争優位の基礎として以下の三つを挙げることができます。

①優れた資産
優れた資産とは、優れた立地、優れた流通·販売ネットワーク、特許、トレードマーク、ブランド、優秀な人材、高い価値を提供する商品などです。

②特徴的な能力
特徴的な能力は、製品自体や価値創造(製品提供)プロセス、経営ノウハウなどを継続的に革新して、他社との競争優位性を維持できる能力のことをいいます。機能面でいえば研究開発能力、製造能力、マーケティング能力、営業能力などがあります。

③戦略的な連携
戦略的連携は、企業が持つ既存の優位性の源泉を強化することを目的として、外部資源やネットワークにアクセスし、相互補完的な強さを加えるのに必要となります。既存の優位性を強化する目的と新たな優位性を構築する目的という二つの目的があります。具体的には、M&A (合併·買収)、合弁会社の設立、資本参加、事業連携、などがあります。

大事なことは、これら三つが単独で機能するのではなく、相互に結びつくことによって、持続的な競争優位が構築されることになります。

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