たかの友梨…「エステの女王」にまで成り上がった半生

米倉涼子さんや沢尻エリカさん…
浜崎あゆみさんにGACKTさん、安室奈美恵さんや松田聖子さん…
錚々たるこの面子の共通点はおわかりでしょうか?

実は過去に「たかの友梨ビューティクリニック」のCMに出演経験のある芸能人なのです。
そのCM発表会見で華やかなドレスに身を包み、隣の芸能人と比べても遜色(そんしょく)ないオーラを放つ、創業者・たかの友梨さんの姿を目にしたことのある人も多いことでしょう。

「たかの友梨ビューティクリニック」を展開する「株式会社不二ビューティ」は、全国に約120以上の店舗、1000名超の社員を抱えるエステティックサロンです。
そこで日本の女性経営者の中でも指折りの成功者であるたかのさん…
しかし、その半生は文字通り波瀾万丈で、尊敬する矢沢永吉さんの ジャパニーズドリームともイメージが重なります。

私生児として生まれ、3歳のときに養子に出されると育ての母親は2度の離婚を経験…
芸者と駆け落ちした父親の借金で家を失い、一家心中しかけたこともあります。
その後、母親と別々に暮らすようになると親戚中をたらい回しにされ、栄養失調になるなど苦労の連続でした。

自身の苦い経験からか、母親は「女も手に職を持ちなさい」と事あるごとに言っていたといいます。
その経験があってか、たかのさんも「男は裏切るけど、仕事は決して裏切らない。経済的に自立しなさい。」と社員に言い続けています。

そんなたかのさんは定時制高校に通いながら理容師の資格を取得…
16歳で理容師として住み込みで働き始めます。

20歳で上京すると昼は理容店、夜は皿洗いのバイトと、たかのさんは寝る間を惜しんで働きました。
忙しさとストレスでニキビに悩ほされるも理学療法に興味を持つようになり、それがエステ人生幕開けののきっかけとなるのです。

24歳のとき、エステがパリで流行っていることを聞きつけると、貯金をはたいて単身渡仏…
帰国後、新大久保にたかの友梨ビューティクリニックのー号店をオープンしました。
店名に自分の名前を入れたのは、逃げも隠れもしないというたかのの意思表示でもあったのです。




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その後、店舗を順調に増やしていったかというと、決してそうではありません。
たかのさん曰く「2店舗目を持つとき、一番悩んだのがスタッフとの信頼関係」…
リーダーシップを上手く発揮できずにいたたかのさんは、ある日「私の言うことが聞けない人は出て行っても結構です。」と宣言します。
その結果、スタッフの士気が上がり、結果オーライだったのですが、内心は「ドキドキしていた」といいます。

また、現在の店舗はすべて直営店ですが、当初はフランチャイズ店も存在していました。
ロイヤリティなし、たかの考案のエステメニューも無料で伝授、自社で何億円もかけていた広告費もFC店は月100万円の負担のみという手厚い待遇だったのです。
すべては、FC店のオーナーにはエステ技術の向上だけに集中して欲しいという、たかのさんの親心…

ところが、たかのさんの傘下を抜けて独立したいというオーナーが現れてしまうのです。
他のオーナーにも訊くと、なんと全員が同じ意見…
「自分を信頼してついてきてくれている」と信じきっていたたかのはショックを受けるのですが、「たかののブランドを守ってきたのはこの私。今後は何があっても守り通してみせる。」と経営者としての覚悟がより一層固まることとなります。

実際、「たかの友梨ビューティクリニック」は、習得すべき技術や知識の多さからエステティシャンにとって業界で一番厳しい会社とも言われており、同時期に入社した100人の社員が3年後には1人になっていたという逸話まであります。

それもすべては「たかのブランド」を守るため…
中途半端なサービスで客の信頼を失ったり、ブランド力を失墜させたりすることは、創業者として絶対に許しがたいのでしょう。

仕事一筋…
1度の離婚を経て現在の14歳年下の夫と再婚してからも、会社と社員を子ども代わりに「必死で育ててきた」といいます。

2008年、そんなたかのさんに大きな転機が訪れました。
60歳にして双子の赤ん坊を養子に迎え、初めて母親となったのです。

この件についてたかのは、「母親が亡くなったとき、高野家の墓は誰が継いでくれるんだろうって思ったんです。」と語っています。
言葉を継いで「会社は子ども同然の社員たちが継承してくれるからいいんですけどね。」とコメントしていました。

最近では2015年に株式会社不二ビューティの取締役社長を辞任し、代表取締役会長に就任しています。
また2017年IPSN(International Professional Standards Network)世界会議において「IPSN栄誉賞」を受賞し、ますます活躍の幅を拡げています。

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