「直営店」と「系列店」との違いをあなたは知っていますか?
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「直営店」と「系列店」との違いをあなたは知っていますか?…

パナソニックの系列店舗はパナソニックショップと呼ばれます。
系列店舗の存在は、日本の流通の特徴的な性格だといわれてきました。

英語でも通じるといわれる系列(keretsu)です。
特に有名なのは、製造業の系列でしょう。

例えば、トヨタという自動車会社を中心にして、トヨタに専門的に部品を供給するサプライヤーが今もたくさんあります。
パナソニックとパナソニックショップの関係も基本的に同じです。

もちろん、一般の店舗であってもパナソニックの製品を数多く取り扱っています。
あるいは直営店のように、メーカーが自分で店舗を持ち、自社製品を販売しているということもあります。

インターネットの普及に伴い、パナソニックも一部の製品をダイレクトショップで販売しています。
一般の店舗と直営店は対称的です。

一方は、メーカーから完全に独立した通常の店舗であり、もう一方はメーカーに完全に依存した直営の店舗です。
系列店舗は、その間に位置することになります。

系列が特徴的であるといわれるのは、第一に、パナソニックとショップの間には、資本関係がほとんどないということです。
つまり、ショップはパナソニックの子会社ではなく、したがって直営店ではなく、パナソニックとはひとまず無関係に独立した店舗です。
その一方でパナソニックと専売契約のようなものを結ぶことで、あたかもパナソニックの直営店であるかのように、パナソニックの製品を専門的に取り扱います。

系列化を進めることは、メーカーにとっても、それから系列となる店舗にとってもメリットがあります。
まず、メーカーにとっては、あまり投資を行うことなく、自分の製品を売ってくれる店舗を増やすことができます。
資本関係がありませんから、仮にその店舗がうまくいかなかったとしても大きな損失にはなりません。




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さらに、店舗に製品を販売した段階で、メーカーは利益を得ることができます。
最終消費者に売れるまで在庫を抱える必要がなくなるわけです(これも商業者が存在する大事な理由の1つです。メーカーが抱える在庫の一部を商業者が引き受けることでメーカーに負担を減らします)。

系列店にとってもメリットがあります。
特定のメーカーの系列になることで、そのメーカーの製品を優先的に供給してもらえることになります。
このことは、他の店舗との差別化にも通じます。
また、パナソニックショップのような看板を使うことができるようになります。

こうしたメリットからもわかるように、流通系列化は大規模メーカーと中小の商業者の間で成立しやすい傾向にあります。
メーカーの規模が小さければ在庫の問題も大きくはなりませんし、そもそも商業者に対して力を発揮することもできないでしょう。
また、商業者の規模が大きければ、メーカーに依存する必要がありません。

ということは、逆にいえばメーカーと商業者の規模の格差がなくなるとき、流通系列化は終わりを迎えるということになります。
いうまでもなく、現在では、特に小売業の大規模化が進んでいます。
イトーヨーカドーやイオン、あるいはセブンイレブンやローソンといった小売業は、かつてとは比べものにならない規模を誇るようになっています。

結果、流通系列化に代わり、メーカーと小売業者が連携して、生産、仕入れ、在庫の計画を立てる製販連携や製販統合に注目が集まるようになってきました。
製販連携や製販統合は、大規模メーカーと大規模小売業者が対等に手を組むことに特徴があります。
当然、流通系列化とは異なる目的があります。

よく知られているのは、海外でのP&Gとウォルマートの製販連携です。
いずれも大手企業であり、P&Gは巨大な販路を手にするとともに、ウォルマートが収集するマーケット情報を利用することができるようになりました。
ウォルマートにしても、定番製品の安定的な確保を可能にし、効率的な受発注システムなどを考案するメリットが生まれました。

流通系列化も製販連携も、メーカーと商業者の結びつきを示す現象であり、表面的には似ています。
しかし、その目的は違っています。

流通系列化は、大規模メーカーと中小商業者の間に結ばれる関係であって、メーカーにあってはより効果的なマーケティングを行い、商業者にとっては自らの力不足を埋めるために必要とされます。
これに対して、製販連携は、メーカーと商業者が対等な形で関係を結び、相互の利益を得るために協力します。

しかも、製販連携にあっては、単純なwin-win関係が成立するとは限りません。
相互に優位な条件を探りながら競争的に関係が構築されていくことになります。

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