骨は一度骨折したら以前より強くなるって本当なの?

昔から一度折れた骨は、以前より強くなるみたいだよ!と友達から聞いたことはありませんか?

骨折なんて絶対したくないけど、もし折れてしまっても強くなるんだったら心強いな!…
なんて思う前に、実際のところ本当にこの都市伝説は当たっているのかをしっかりチェックしましょう!




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骨は一度骨折したら以前より強くなるって本当なの?


幼少のころ、うっかり車道に飛び出して自動車にはねられ、足を骨折してしまったことがあります。

ただでさえ落ち着きのない子どもだったため、入院生活はしんどい経験であったが、お見舞いに来てくれる大人たちが口々に「大丈夫、ちゃんとくっつけば元の骨より強くなるんだから」と慰めてくれたことが印象深いです。
でもこれ、たしかによく聞く話ではあるが、事実なのでしょうか?

実はこれ…
まったく根拠のない都市伝説なのです!

骨は一度折れて完治しても、残念ながらそれ以前より強くなることはありません…
あっさりと否定されてしまったこの都市伝説。

骨折が治癒する過程は大まかに、炎症期、修復期、再形成期の3つに分かれているといいます。
骨折した部位が再形成期までを経てつながったとしても、構造的に強くなるどころか、逆に骨形状が正しく治癒せずに正常な状態から乖離(かいり)してしまった場合、その部分に応力(※物体内部に生じる物理的な力)が集中しやすくなり、むしろ再び折れやすくなる可能性すらあったりするのです。

やはりよく言われる「捻挫は癖になる」というフレーズには、このロジックがそのまま当てはまりそうです。
骨粗鬆症など骨が弱くなる病気によって何度も骨折を繰り返す患者の事例を見ても、患部が強度を増すことはあり得ないのです。

では、なぜこのような都市伝説がこれほど広まったのでしょうか?…
これは、おそらく治癒の過程で撮るレントゲン写真に原因がありそうです。

骨の再形成期には、再融合した骨の組織が周辺の細胞反応により、通常より少し太く見えることがあるのです。
いわば患部が”腫れた”状態なのですが、単純に見た目で太く強くなったよう誤解されたことが始まりではないかと思われます。

そもそも基本的に骨を強くするために有効なのは、禁煙や運動に加え、カルシウムやタンパク質、ビタミンの適度な摂取、さらには体内でビタミンDを合成する日光浴が挙げられます…
むしろ、こっちをぜひ覚えておいていただきたいものですね。

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