ナポレオンは「1日3時間の睡眠」では体がもたなかった?!

18世紀にフランス王国で起きた市民革命(フランス革命)時の混乱を見事な手腕で収束させ、皇帝としてフランスを一時期、ヨーロッパ最強の国家にまで成長させたのが、ご存知ナポレオン・ボナパルトです。

この人物を語る時必ずといって良いほど、「1日3時間しか眠らなかった」…
という彼の多忙さと優秀さを示すエピソードが付随するのですが、これはまゆつばなエピソードで、実際は移動中に眠っていたことが知られているのです。

実はナポレオンの秘書を務めていたブーリエンヌ(秘書官:ルイ・アントワーヌ・フォヴレ・ド・ブーリエンヌ)の回顧録には次のように記されています。

ナポレオンは会議中や馬に乗っている時も居眠りすることが多く、1日に6~8時間くらいは眠っていた

と。

しっかりと睡眠時間を確保していたのです。
皇帝という激務中の激務をこなしているのですから、1日3時間の睡眠では体が持つはずがないでしょう。

それでは、なぜ「1日の睡眠時間は3時間」などという俗説が生まれたのでしょうか?…
考えられる可能性は、夜の睡眠時間をしっかり確保できなかったという点です。

ナポレオンはてんかんを持っていたとされます。
夜に発作が起きれば、確かにまともに眠ってはいられないでしょう。

てんかん以外の理由で睡眠障害が起こっていた可能性も無視できません。
例えば、睡眠時無呼吸症候群などで、夜はまともに熟睡できなかったのかもしれないのです。

最近では睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドロームの因果関係も明らかになりつつあります。
ナポレオンの晩年の肖像画を見ると、典型的な腹部肥満でもありました。

確定的なことは不明だが、夜の睡眠だけでは不足していたからこそ、移動中や会議中にも眠っていたのではないでしょうか。
このことからも、どんなに有能なビジネスマンでも、適正な睡眠が必要であると言えるでしょう。

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