目次
ビジネスで必ず発生する「問題」…
これを改善することもまたビジネスでは欠かせません。
そこで重要なのがビジネスの改善につながる手法「見える化」を学んでおきましょう。
「見える化」とは?
「見える化」は、問題点を常に見えるようにしておく工夫のことで、トヨタ自動車が企業改革の取り組みの一つとして導入したことで、広く知られるようになりました。
「見える化」の第一歩は、基本中の基本…
仕事場の「整理整頓」です。
改革を進めているいずれの企業も整理整頓に取り組むことで、さまざまな効果を上げているのです。
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「見える化」の情報開示効果
例えば、オフィスにおいて人の動きを邪魔するようなものや視界をさえぎる余分な在庫や荷物は撤去して、働きやすい職場環境をつくります。
あるいは、工場において複雑に入り組んだ工程を廃止して、一直線のラインを敷いたり、無駄に長いコンベヤーの利用をやめてコンベヤーを短くしたりするそうした行動は、仕事の様子が見えやすくなる「見える化」に通じるものがあるのです。
工場内の作業やオフィス全体の仕事ぶりがはっきり見えるようになるだけで、現場の作業は楽になる作業の進捗状態がはっきり見えるようになると管理もしやすくなり、どこに問題点があるかも発見しやすくなります。
工程に異常が発生したり、作業が停滞したりするのも一見してわかります。
何を、どこを、改善したら良いかが即座に把握することができれば…
また現場が見えれば、管理者や上司は部下に適切な指示を出しやすくなります。
これが現場の見通しが悪く、あちこちに在庫の荷物が積んであったりする場合には、適切な指示を出したくても無理でしょう。
作業効率は落ちて、間に合うはずの納期にも間に合わなくなり、トラブルも発生しやすくなります。
さらに、仕事上の問題点が見えにくいと、社員はそれを見て見ぬふりをすることができます。
そうなると、声を大にして問題点や改善点を指摘する人が現れなくなるでしょう。
これではいくらトップが旗を振っても、改善はいっこうに進みません…
ある大手企業では作業の進捗を書き示すボードなどを準備して、「見える化」運動を推進しているのです。
お互いに共通認識を持つことで上司と部下、同僚同士で適切なアドバイスも可能になります。
これが「見える化」による情報開示効果です。
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見える化対策「あんどん」
自動車業界の「見える化」対策の一つに、「あんどん」というものがあります。
生産の工程で欠陥が流れたときや問題が起こったときに、パトランプがつくようにするもで、これを「あんどん」と言います。
「あんどん」がついたら即刻、問題の解決に従事し、欠陥品が流れるのを防ぐという仕組みになっています。
こちらも異常を「見える化」した好例と言えるでしょう。
製品の欠陥による無駄なコストも馬鹿になりません。
欠陥の無駄によるコストは、欠陥の大きさ×欠陥の滞在時間で算出されるのです。
このコストは欠陥を即座に取り除くことによっていくらでも下がるが、逆に、欠陥をそのまま放置しておくと、どんどん上がっていきます。
すなわち、欠陥が見つかったら、現在やっている作業を止めてでもまず欠陥を修正することが、コストの削減につながるわけなのです。
例えば、ソフトウエア開発の途中に欠陥が生じたら、開発作業から修正作業にすぐさま切り替えることが重要で、結果として無駄なコストを削減できます。
また、身近な自分のやるべき仕事も「見える化」することで、より効率的で効果的に遂行できます。
「見える化」は仕事上手の基礎といえるでしょう。
見える化の10項目
1:現場の棚卸しから始め、整理整頓を心掛ける
2:見えにくいもの、見せたくないもの、見せられないものほど「見える化」する
3:見えなければならないもの、見せるものを絞り込んでいく
4:新鮮さやタイミングを重点的に考える
5:アナログ的なものとデジタル的なものを区別して使い分ける
6:「見える化」はできるだけ分かりやすく単純化する
7:現場の人間が見える仕組みをつくっていく
8:「見える化」で見えたものを改善していくことが肝心である
9:「見える化」によって気づいた点を社内で共通認識とする
10:経営者自らが進んで「見える化に取り組む
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