大事なビジネスの決定は一晩おいて考えた方がいいらしい件

エッジの効いたビジネスマンであれば「即断即決」が基本です。
時間をかけても、あまり良いことはありません。

ただし、「夜中に考えることは過激なものになる」という話があります。
精神が高ぶっているためか、それとも月の引力や満ち欠けの影響なのか…
1日の仕事が終わって脳がクタクタに疲れているためなのか…
あるいはそれらの複合的な要因なのか…
夜になると平常とは違う判断をし、行動に走ってしまうことがあるのです。

これは心理学に「黄昏時効果」と呼ばれるものです。
黄昏時というのは薄暗いけれども、ライトをつけるほどでもない…
という中途半端な時間のことです。

平安時代などはこの時間に橋をわたると霊に取り憑かれるといわれました。
そのくらい怪しげな時間帯…
すなわち、人間が平常ではない判断や行動をしかねない「魔の刻」なのです。

心理的にも肉体的にも疲労がピークに達する時間ですから、思考力が低下したような状態になります。
ですから、この時間帯は「暗示」にかかりやすいのです。




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データでは、自制心がゆるみやすく、衝動買いや万引きも多くなる…
という結果が出ています。
あのヒトラーも、「説得するなら夕暮れを狙え!」といい、実際にこの時間帯に演説をよく行っていました。

では、夜間はどうか?といいますと、さらに自制心はきかなくなります。
「判断力」が鈍るからです。

「夜の方が冴えている」という人がいますが、それは「冴えている」のではなく、仕事が終わってストレスから「解放されている」だけなのです。
心身ともにクタクタであることは確かなのです。

ですから、重要な判断をするときは、そんな心身ともに疲れている時間ではなくいったん休息を取り、太陽の光を浴びてリフレッシュしてからしなければならないのです。

脳の栄養はブドウ糖だけです。
毎朝きちんと食事をとると1時間後に脳はフル充電されます。

ランチをとって1時間後にまたブドウ糖でパワーが充電されます。
頭もフル回転しているはずです。
どうせするなら、このタイミングを狙って、難しい仕事や頭を使う仕事にトライすべきなのです。

大切なことを夜に決めてはいけません。
クタクタの脳みそではまともなアイデアなど生まれないからです。

もし夜中に意思決定してしまうと、朝になって食事中に思い直して「あれ、やっぱりやめとこう」と修正することになりかねないからです。
修正が間に合えばいいですが、たとえば海外との時間差があって、気をきかせた部下がニューヨークやロンドンにすでに指示を出していたりしたら取り返しがつきません。

メールなどもそうです。
夜中は、やはり頭も疲れているし身体も疲れていますから、こんな状況下でメールを打とうとすると、どうしても相手への気配りとか心配りがおざなりになってしまいます。

悪意はまったくなくても、結果としてそうなってしまう危険性があるのです。
言い回しや内容が厳しくなったり、逆に軽くなったり、極端になりがちなのです。

相手はその返信メールを早朝にチェックします。
「なにもここまでいわれる筋合いはないよな」、「こんなに軽々しいメールを送るとは失礼じゃないか」と気分を害します。
「まずかったかもしれない。朝、もう一度チェックすればよかった…」と反省しても、残念ながら後の祭りです。

一晩おけば頭もクールダウンし、自然と冷静になって大局が見えます。
もっと的確な判断、指示、アドバイスができたと思います。

返信メールは一晩寝かせましょう。
前夜、返信メールを書いたら「下書き」に入れておくのです。

そして朝、オフィスに出勤してから、もう一度チェックするのです。
この習慣はぜひ身につけて欲しいと思います。
エッジの効いたビジネスマンであれば「大事なこと」は一晩おいてから判断せよ…
ということですね。

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