若い頃は、誰しもが恋愛に夢中になって、勉強も手につかず、好きな相手の事ばかり考えてしまうものです。
同性同士で、異性の話題に盛り上がる・・・青春時代はそんなものだと思っていました。
しかし、現代の若い男性に何か異変が起きているようです。
本物の女性に全く興味を持てない男性が増えている・・・?
実際に今の若い人たちに恋人がいる確率が昔よりも激減した、とどこかで耳にしたことがあります。
一体、どうしてこのようになってしまったのでしょうか。
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恋愛をするのに傷つくことを恐れて本物の女性と恋愛できない男が増えている?
「男が本当に好きなものは二つ。危険と遊びである。そしてまた、男は女を愛するが、それは遊びのなかでもっとも危険なものであるからだ」
哲学者ニーチェの言葉です。
もの心ついたときから死ぬまで、男は女に恋をします。
ある日、一人の女に心惹かれ、何とか近づこうと、きっかけを探します。
ようやくきっかけを見つけて話しかけ、やがて「男と女」としてつきあうことを願って手を尽くします。
成功することもあれば、失敗に終わることもあります。
感動したり失望したりしながら、女とのつきあい方を学んでいきます。
ときには手ひどく傷つくこともあるでしょう。
危険は承知の上での女性関係なのです。
それこそ人間として、男として生きていく証しだと思っています。
「恋愛が与えうる最大の幸福は、愛する人の手をはじめて握ることである」といったのはスタンダールだが、男にとって生まれてはじめて生身の女性に触れるということは、人生の大きな感動であり、忘れられないエポックです。
そんな経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。
ところが、最近では生身の女性が、必ずしもすべての男の憧れではなくなってきているようです。
とくに若い男性にそんな傾向が見られます。
生身の女性と話して傷つくことを恐れるのでしょう。
「草食系」といわれる若い男性しかりです。
以前、アメリカのラスベガスで、世界初となる女性のセックスロボットのお披露目会が行なわれたというものがありました(「AFP BB News」2010年1月10日付)。
開発したのはアメリカのトゥルー·コンパニオン社。
日本でも男性誌などでこうした商品の広告を見かけるが、どうやらそれは日本だけの傾向ではないようです。
このロボットは「Roxxxy(ロクシー)」と名づけられ、身長170センチ、体重54キロで、売りとなっているのは、いままでの「ダッチワイフ」と違って人工知能を搭載していることです。
こちらの話を聞き、逆に話しかけてもきます。
さらには触られるとそれに反応し、睡眠までとるといいます。
また、このセックスロボットは「社交的で大胆な性格」、「つつましやかで恥ずかしがりや」、「若くて傷つきやすい」、「母親のような強さ」、「もっとも大胆」という五つの性格が用意されており、購入者は性格別に選択できるそうです。
もちろん、髪型や人種、バストサイズなども自由に選べます。
価格は1体7000~9000ドルだという。約80万~100万円です。
なぜ、このようなものを商品として開発しなければならないのでしょうか。
ちょっと異常ではないでしょうか…
生身の女性と接することのできない、あるいは接したくない男性が、文明国で激増しているということなのかもしれません。
なかには既婚者でありながら、そうしたセックスロボットや人形のためにアパートの一室を借りている男性もいるというから、開いた口がふさがりません。
趣味といってしまえばそれまでだが、ちょっとおかしい…
そんな男性にとって生身の女性は、心をときめかせ、勇気を奮ってアプローチし恋愛関係を結ぶという対象ではなく、おそらく恐怖の対象なのでしょう。
直接会って話をすると、相手に嫌われてしまうのではないか、怒らせてしまうのではないか。
そんな自分には耐えられない。
だが、意思を持たない機械やゲームの世界なら、自分の思っているどんな無謀な要求でも必ず受け入れてくれる。
自分が傷つかなくてすむ。
そういう人間にとっては、セックスロボットというのは、まさに自分の言いなりになる理想的な存在なのかもしれません。
こうした世界というのは、ある意味では麻薬と同じです。
自分勝手な心地よさを一度受け入れてしまうとのめり込んでしまい、なかなか抜け出せなくなってしまうのでしょう。
それがエスカレートしていくと、一人だけの世界では飽き足りなくなり、現実の世界でも同じようなことをやるようになります。
もちろん、標的となるのは自分より立場の弱い相手。
力の劣る女性や子どもや動物、お金で何でもすんでしまう相手。
いずれにせよ、ロクなものではありません。
うまくいってもいかなくても、とても信じられない話です。
そういう人間は、何を恐れているのか、何を躊躇しているのかといいたいです。
気に入った女性にアプローチして失敗することと、暗い部屋でセックスロボット相手に痴態を演じることと、どちらが恥ずかしいかを考えてみれば良いでしょう。
傷つくことを恐れていたら、生身の女性といい恋などできるわけがありません。
ニーチェのいうとおり、生身の女性との恋はリスクがあるからこそ駆け引きの面白さがあるのです。
余談だが、かつて日本の第一次南極越冬隊は、”南極一号”というダッチワイフを同行させました。
国家的事業に参加する男性ばかりの隊員たちを慮かって、彼女は国家予算で作成されました。
いわば「国家公務員」であったわけです。
越冬隊中、唯一の「女性隊員」であった彼女にとっては幸か不幸か、バージンのまま帰国したといいます。
さすがに越冬隊の精鋭、日本男児の誇りは健在だったということです。
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