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デキるビジネスマンであれば何年も同じ会社で働き、しっかりとした成果を残していると、どんどんと出世を重ねて部下を持つことがあるでしょう。
新たに部下を持って、あなたがリーダーに抜擢されれば、今までのやり方では無理な場面も出てくるでしょう。
また、あなたへの評価もリーダーとしての資質を評価されることになります。
そこでリーダーになったとき、また将来リーダーになったときのことを考えて、しっかりと「リーダーシップ理論」について学んでおきましょう。
そのときの状況にあったあなたにのリーダーの姿が見つかるかもしれません。
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目指すべきリーダーシップとは?
たとえば、あるプロジェクトをリーダーとなったあなたが、部下と共に進めていく場合…
あなたはリーダーとして、どのような態度で部下を動かしていけば良いのでしょうか。
何事も命令口調で部下を指揮する「専制型リーダーシップ」なのか…
それとも、これと言った指示もせず、部下のやりたいように任せる「放任型リーダーシップ」なのか…
あるいは部下一人一人の意見やアイデアにできるだけ耳を傾け、部下の合意の下で物事を進めていく「民主型リーダーシップ」なのか…
このうちのどれにあたるでしょうか?
注意しなければいけないのは、個人に特有なリーダーシップがあるとは言え、常に決まったリーダーシップのスタイルがあるわけではありません。
そのスタイルが求められる状況によって変わるのです。
つまりリーダーとは、それぞれの状況の中で最善のスタイルを意図的に使い分けていかなければならないのです。
なぜなら柔軟性の欠けたリーダーシップでは部下との間に溝が生まれかねないのです。
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指示的行動と協労的行動のバランス
部下の成熟度(マチュリティ)との関わりからリーダーシップを論じたのが、アメリカのP・ハーシー、K・H・ブランチャードの2名の教授です。
彼らの「状況呼応のリーダーシップ理論」によれば、2人はリーダーシップ像を「指示的行動」と「協労的行動」に分け、それぞれの行動の高低と部下の成熟度(マチュリティ)から、リーダーとして取るべき4つのリーダーシップ・スタイルを導き出しているのです。
1:教示的リーダーシップ
新入社員のような部下の場合、仕事に対する成熟度(マチュリティ)が低いため、教示的…
つまり、できるだけきめ細かく指示を行います。
その一方で協労的行動、たとえばあまり親しみやすいような態度はできるだけ抑えるようにします。
2:「説得的リーダーシップ」
部下の成熟度(マチュリティ)が中程度のとき、リーダーは意図的に指示的行動を抑え、協労的行動に重点を置くようにします。
部下の言い分に耳を傾けたり、質問させたり、さらにはなぜそうするのか?etcを説明したりするなど、説得的な対応に心がけます。
同時になぜできないのか?という自分の指導法も見直す必要も出てきます。
ある意味では一番難しいリーダーシップの局面とも言えるでしょう。
3:「参加的リーダーシップ」
部下がかなり成熟度(マチュリティ)を向上させたと判断した場合のリーダーシップ・スタイルを指します。
説得的リーダーシップよりも、さらに協労的行動に重点を置くことになります。
たとえば部下のアイデアや言い分をじっくり聞きながら、その仕事をサポートします。
やり方次第で、部下のモラルアップに大きな関わりを持ちます。
4:「委任的リーダーシップ」
ある程度の権限委譲ができるほどに、部下の成熟度(マチュリティ)が高いときは、指示的行動と協労的行動の両方をできるだけ抑えようとします。
もちろん、このようなレベルの部下をできるだけ多く養成することが、リーダーの務めであり手腕の見せ所なのです。
以上のように、リーダーシップはリーダーの個性や仕事観、対人能力だけでなく、部下の仕事に対する成熟度(マチュリティ)との関係から、相関的に発揮されるものなのです。
状況呼応のリーダーシップとは、部下呼応のリーダーシップと言えるのでしょう。
つまり百人百様のリーダーシップ・スタイルがあるのです。
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