最近は国際宇宙ステーションの開発も進み、現地からの中継映像を目にする機会が増えました。
それを見ると、宇宙飛行士たちが無重力状態で浮いていることがわかります。
だが実は、国際宇宙ステーション内は無重力ではないのです。
月よりもはるかに近い高度400㎞に位置するステーション内部には、地上の88%程度の重力がはたらいているからです。
ではなぜ、宇宙飛行士たちは無重力状態で浮いていられるのでしょうか?…
地上で水平にボールを投げると、重力がはたらいて地上に落下します。
速度を上げると、ボールの落下は緩やかになり、より遠くまで飛んでいくかと思います。
では、さらに速度を上げて、落下と同じ速さで投げるとどうなるのでしょうか?
1メートル落ちた時には同じく1メートル前に飛び、落下した分と同じだけ前進するのです。
すると、地球の表面が丸いため、ボールと地表の距離は変わらず、空気抵抗などを考慮しなければ、永遠に「落ちながら飛び続ける」状態になるのだ。
この原理を応用したのが、国際宇宙ステーションなのです。
秒速7.7㎞の高速度で水平に移動し、約90分で地球の周りを1周すように作られています。
つまり、国際宇宙ステーションとその中の宇宙飛行士は、重力に引かれて落ちながら飛び続けることで、無重力状態を作り出しているのです。
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