「人間が猿から進化した…」というのは本当の話なのか?!

誰かに「人類の起源は?」と問われれば、たいていの人は「猿から進化した」と答えるでしょう。
「その根拠は?」と問われれば、ほとんどの人は「チャールズ・ダーウィンが著した『種の起源』に記されているから…」と答えるのではないでしょうか。

チャールズ・ダーウィンはイギリスの自然科学者です。
1831年から1836年にかけてビーグル号で世界一周の航海をし、その最中に寄港先各地で様々な動植物を目にし、当時、常識化しつつあった種の不変性に疑問を感じ、動植物相にも変化があり、気候や生息地域の影響を受けて進化適応しているのではないか?…
と考えるようになったのです。

そして研究に研究を重ねた末、1859年に「種の起源」を著して進化と種の分化についての理論を提唱したのでした。
チャールズ·ダーウィンは「種の起源」の中で「人は猿から進化した」とは一言も言っていないのです。

彼ばかりでなく、後世の学者だってそんなことは言っていません…
それなのに私たちは、何の根拠もない妄説を信じ込んでいるのです。

チャールズ・ダーウィンが「種の起源」の中で提示したのは、「猿と人間には共通の祖先がいる。猿と人間はその祖先から枝分かれしてそれぞれに進化した」という論です。
少し考えてみればわかります…
猿が進化して人になったとするならば、全ての猿は人となり、猿がいなくなってしまうはずです。

しかし、現実にはそういうことはなく、猿は猿のままで生きているし、一向に人間になるような気配を見せません。
人は人で猿は猿…
人には進化しないのです。




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それではなぜ、「人は猿から進化した」などという大ウソが定着してしまったのでしょうか?…
これには複数の理由があります。

まず、19世紀の学界での考え方が1つ…
ダーウィンの提唱した理論を裏づける研究や、人類学が未発展であったこともあり、当時の学界では人類の系譜を直線的に捉えがちであったのです。
言い換えるなら、人類の起源を一連の整然とした変貌で捉えていたのです。

この捉え方のもと、人の進化の過程は様々な図式で紹介されました。
例えば、一番下の猿から、階段を一段登るごとに現人類に近づく表し方があったり、他には直立するにつれて体毛がなくなり、現代人の姿に近くなっていくように描かれた絵のようなものもありました。

難しい理論はさておき、視覚で得られる情報は強く印象に残ります…
進化の過程を直線的に理解し、かつ、その理解のもとにつくられた図が長い間、私たちの前に提示されていたため、「人は猿から進化した」という誤った情報が定着してしまったのです。

近年では動物行動学の権威で、人間を動物の一種として捉えていたイギリスのデズモンド・モリスの影響も大きいかもしれません。
1967年に著した「The Naked Ape(邦題:裸のサル)」は、動物としての人間の在り方を述べた書物であり、キリスト教圏で大きな物議をかもしつつも、世界的ベストセラーとなりました。

集団ヒステリーの声が大きくマスコミがその声をセンセーショナルに取り上げ続けたことも、「人が猿から進化」というウソの定着に一役買ったのです。

実はキリスト教信者の中には、聖書の記述=史実と考え、「人間は神が創造した」と考える人たちが少なくありません…
チャールズ・ダーウィンが「種の起源」を著した時、彼らは著作をまともに読まないまま、「人が猿から進化したはずがない」とダーウィンを責め立てたのです。

特に新聞報道が「種の起源」の主題を「人が猿から進化した」論と決めつけ、大々的に報道しました。
これにまた著作を読まない人々が呼応して声をあげたため、いつしか誤った常識が定着してしまったのです。
ちなみに創造論者は現代でもダーウィンと進化論の攻撃に熱心であり、ことあるごとに非難の声をあげています。

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