アメリカ合衆国・ワシントン州シアトルに本拠を構えるECサイト、Webサービス会社「アマゾン(Amazon.com, Inc.)」…
2000年より日本国内での事業をスタートさせた「アマゾン」ですが、2012年の国内売上高で78億ドル(約7300億円、2013年2月時のレート)に達したことがわかりました。
条件が異なるので単純に比較することはできませんが、日本中の企業が危機感を持つのに十分すぎる数字と言えるでしょう。
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1994年に自宅ガレージで立ち上げた会社が、わずか3年でナスダックに上場…
アマゾンが今や世界最大のネット通販企業になった理由は、創業者で現会長兼CEO兼社長であるジェフ・ベゾスに突出した“先見の明”があったからなのです。
幼少の頃より科学分野に惹かれていたベゾスは、プリンストン大学でコンピュータサイエンスと電子工学を専攻…
卒業と同時に起業を考えていたが、「まずはビジネスや世界の仕組みを勉強した方がいい」とシステムエンジニアとしてキャリアをスタートさせました。
ベゾスはプリンストン大学を首席で卒業したにもかかわらず、「インテル」などの大手電子機器メーカーのオファーを蹴り、小さなシステム開発会社に就職したのです。
わずか1年足らずでナンバー2のポジションに昇格するものの、その1年後には電撃退社してしまいます。
再就職した企業でも評価されましたが、それに満足することなく、26歳にして3社目となる運用投資会社に転職するのです。
ここでベゾスは、後に世界が劇的に変化する「兆し」を発見することになりました。
会社からインターネットの実情について調査を命じられたベゾスは、前年と比べてWWW(World Wide Web)の利用率が2300%も増加していることに気が付きます…
この数字を見た瞬間、まだ一部のマニア層だけが情報の発信と収集のためにアクセスしていた時代に「インターネットでものが売れる」と確信したのだといいます。
「起業するならこれしかない!」と、副社長までのぼりつめていた地位を捨て、自らの会社「カダブラ」を設立…
そのときの心境をベゾスは自著の中で、こう記しています。
その年に得られるはずだったボーナスを棒に振ったことで、80歳になって後悔することはないだろう。
でも絶対にいけると思ったインターネットに首を突っ込まなかったら、後悔するだろうと思った。
1995年には社名をアマゾンに変更…
べゾスの思惑通り、インターネットビジネスは飛躍的に成長していきました。
しかし、アマゾンは商品の拡充よりもカスタマーレビューやレコメンドサービス(ユーザーの嗜好にあわせ、お勧めの商品を宣伝する機能)などのシステム構築に腐心した結果、およそ8年にわたり赤字が続いたのです。
けれどもインターネットバブルが弾けるころ、ベゾスのビジネスモデルが正しかったことが証明されます。
2002年に黒字化に成功すると、2009年には「グーグル」を抜き、創業以来の累計損失を埋めました。
そうして2014年には、イギリスやフランス、日本や中国など世界13か国に展開するアマゾンは、今やインターネット商取引の分野で世界一成功した企業」と言われるまでになったのです。
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ベゾスは徹底的な現実主義者だと言われています。
そのため、会議でも社員がデータに裏打ちされていない発言をすることを好みません。
戦略を立てるときも、管理職に6ページにもおよぶレポートを提出させるといいます。
また、社内の無駄を徹底的に排除するために、出張時には重役ですらエコノミークラスを利用しています。
しかし、ベゾスのこの現実主義の姿勢こそが、アマゾンの高い顧客満足度をもたらしていると言えるのではないでしょうか。
これまでのビジネスは70%の時間を使ってこんなことをやると大声で訴え、それを実行するために残りの30%を充ててきた。しかし、時代は変わった。
実際、ベゾスはプレゼンに時間を費やすのではなく、安い価格や発送時間の短縮を実現するために心血を注いでいます。
ネットショッピング、電子書籍、電子書籍端末「キンドル」…
数々な事業を成功させてきたベゾス。
次なるビジョンはなんと宇宙開発プロジェクトだといいます。
どこまでも夢の大きい男・ジェフ・ベゾス…
ビジネスマンとして、彼から学ぶことはたくさんあるようです。
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