不況になると「アニマルプリント服」が流行する理由とは?

「歴史は繰り返す(History repeats itself)」…
そう言ったのは、古代ローマの歴史家クルティウス・ルフスです。

同じようにビジネスの世界でも「ファッションは回帰するもの」…
といわれたりします。
その昔流行したスタイルが、数十年のときを経て、再び注目されるのはよくある話だからです。

そんな日本のファッションの歴史を振り返ってみると…
ヒョウ柄やヘビ柄に代表される「アニマルプリント」が何度か流行しているのです。
しかも、そのアニマルプリントが流行した時代には不思議とある共通点を見い出すことができるといいます。

ちなみに、最近で特にアニマルプリントが流行した年といえば、1994年頃…
街を歩く女性たちはヒョウ柄のミニスカートやコートに身をつつみ、ヘビ柄の財布や小物などは必須アイテムでした。
さらに遡(さかのぼ)ると、1964 年ごろにもアニマルプリントブームが起きています。

この二つの時代は、いずれも不況の真っただ中にあったという共通点を持っています。
企業の倒産が相次いで「40年不況」といわれたのが、1960年代中期…
そして、バブル経済が崩壊したのが1990年代前半でした。
つまりは、景気の悪化した時期に奇しくもアニマルプリントが流行しているのです。

ところでなぜ、景気が悪くなると人々はアニマルプリントを求めるのでしょうか?…
実はこれ、ペットと遊ぶことで安らぎを感じるあの感覚と似ていると言われています。

一日の仕事を終え、身も心も疲れ果てて自宅に帰ると「ワンワン!」と出迎えてくれる愛犬の仕草に癒される…
ペットを飼った経験がある人なら覚えがあるのではないでしょうか。
精神的に疲れているときほど動物を近くに感じたくなるのですね。

その証拠に最近でも「リーマン·ショック」に端を発する世界的な金融不況が暗く影を落としていた頃、空前のペットブームが訪れています。
つまり、ド派手なファッションの代名詞ともいえるアニマルプリントも、実は不況の時代に癒しを求める深層心理の現れだったりするのです。

そう考えると、もし会うたびにアニマルプリントを身につけている友人や知り合いがいたら、見た目の派手さに反して、その人は不安や寂しさを周囲に訴えているのかもしれませんね。

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