子供の頃、夏休みの時期になるとスイカがよく食卓に出たりしますよね。
スイカを一玉買ったりすると、時には毎日のようにスイカが続くものですが、ある日の夕食に天ぷらが出るとしましょう…
するとこんなことを言われた覚えはないでしょうか?…
「天ぷらとスイカは食べ合わせが悪い。天ぷらを食べた後にスイカを食べるとおなかを壊すよ」と。
食べ合わせなんて初めて聞いたので、「なぜ?」と尋ねても「昔からそういわれているんだ」という判然としない答えが返ってきました。
その後も食べ合わせが悪いといえば、有名な鰻(うなぎ)と梅干や蟹(かに)と柿など、誰にという訳ではないものの、このような話を聞かされた記憶がある方も多いことでしょう。
日本では食べ合わせについては随分昔から数多くのものが伝わっています。
早くは平安時代の「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしち)」に、鯉(こい)とねぎは食べ合わせが悪いという記載があり、江戸時代に貝原益軒が記したか「養生訓」にも卵とからし、豚肉と梅干などが同じように食べ合わせの悪いものとして紹介されています。
これらの食べ合わせが人体によくない影響を与えているのか調べてみると、その科学的な根拠は極めて乏しいものばかりで、あくまでも古人の経験から導き出された印象の域を出ないものばかりなのです。
ただ、中にはこの天ぷらとスイカについても、天ぷらの油分とスイカの水分がいわゆる水と油の関係で馴染まないものとして、言い伝わったもののようで…
夏場の胃が弱っている時に、この油と水で消化不良になったことも実際あったでしょうし、たかが迷信と片づけるよりも、昔の人たちの気遣いだとするのも良いかもしれませんね。
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