今や生活する上で必要不可欠となっている時計…
時間がわからなくても生きてはいけますが、出来事や変化を認識するための基礎的な概念である時間は、今では当たり前のように私たちと共に存在します。
さて、では時間を知るために必要不可欠な時計は一体どのようにして発明されたのでしょうか。
世界におけるその歴史を簡単にご紹介します。
Sponsored Links
時計はどのように発明されたのか?その歴史とは?!
まず、今が何時なのかを知るための手段として、最初に考え出されたのは、日時計です。
古代エジプトの時代からあり、太陽の影で、時刻を知らせました。
しかし、日時計は、曇っていたり、雨の日には役に立ちません。
水や砂を小さい穴から一定の量を落とすことで、時間を計る水時計や砂時計も古いですね。
紀元前1400年〜紀元前700年頃の間にエジプト、イタリア、中国などで考案されており、日本でも、7世紀の天智天皇の時代に作られています。
現在の時計の基本である機械式時計は、10世紀のヨーロッパですでに作られていました。
これは、教会の鐘を自動的に鳴らすための機械が発展したものでした。
14世紀には、重りを動力として、歯車を組み合わせる方式の時計が考案されていましたが、当時は1日につき1時間もの誤差が生じたといいます。
さて、1日を24時間としたのは、いつ、だれなのでしょうか。
これは、まず、月の満ち欠けがほぼ30日で、これを12回繰り返すと、季節が一巡する、つまり1年経つことを、古代メソポタミアの人々が発見し、1年を12月としたことに由来します。
このことから、時間というのは12をひとつの単位とすることが決まったのです。
一方、古代のエジプト人は、1日を太陽の出ている昼と夜とに分けて、それぞれを12に割っていました。
そこで合計して1日を24分割するようになったのです。
中国でも、干支が12あり、それが時間の基本単位となっています。
機械式時計は、ガリレオによって飛躍的に精度が高まります。
ガリレオは、振り子の等時性の法則を発見したのです。
つまり、振り子は、行って返ってくる時間が一定だという発見です。
この発見は1583年で、それから半世紀以上経って1656年にオランダのホイヘンスによって振り子時計が生まれ、このホイヘンスは、懐中時計も発明しています。
大航海時代を迎えると、海上でも正確な時刻を知る必要が生まれます。
しかし振り子時計は揺れの大きな船の上では役に立ちませんでした。
そこで、イギリス海軍は賞金をかけて、正確な時計を求めたのです。
これに応じたのが、木工職人のハリソンで、1735年に、頑丈な梁に揺れや温度変化を吸収するバネを取り付け、ぜんまいを巻いている間も機械が作動し、ぜんまいが巻かれた当初と緩んだ後でも時計の回転力が一定になる置時計を製作しました。
これがクロノメーターです。
その後も改良が進み、1759年には直径5インチのクロノメーター4号機が、81日間の航行で8.1秒の誤差しかなかったという高性能ぶりを示しました。
このクロノメーターのおかげで、イギリス海軍は世界の七つの海を支配し、大英帝国を築くのです。
時計は、最大の武器でもあったのです。
Sponsored Links
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。