連戦連勝…なんといい響きでしょうか。
毎回挑戦して、毎回勝ち続ける…ビジネスの世界でもこんな状態が続けば嬉しいものです。
とは言え、人生そううまくはいきません。
どうしても勝てない…と感じたときにはどうすればいいのか?
今回はそんなお話です。
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勝てない戦いしないのがビジネス成功の鉄則?!
「相手に勝てないなら、そいつと手を結べ(If you can’t beat them,join them.)」…
これは作者不詳だが、アメリカで古くから伝えられてきた法則です。
いかにも実際的で現実的なアメリカ人らしい教訓ですね。
この意味は、「相手に勝てないと見たら、潔くそれを認め、そいつと手を結べ」ということです。
この法則はアメリカのビジネスマンが商売や経営上の決定をする時によく引用され、また実際に影響を受けている言葉です。
かつてアメリカのある一流企業が、日本企業と日本における製造と販売の合弁会社を設立しました。
この合弁先となった日本企業は、実はライバル会社だったのです。
長年にわたって、アメリカ企業は単独で日本への進出を図っていましたが、その日本企業の猛烈な抵抗にあって実現できなかったのです。
ところが鮮やかに一転して、今まで宿敵だった同社と手を結ぶに至ったのです。
その合弁事業の記者会見の席上では、なぜ豹変してライバル会社と提携する結果になったかについて、報道陣の質問が集中しました。
するとアメリカ人社長はこう答えたのです。
「日本市場に多くの障壁があり、今回の合弁の相手を敵に回せば、とうてい日本に進出できません。われわれは『相手に勝てないなら、そいつと手を結べ』といいますからね。」
と、先述した法則を引用して説明したのである。
同じように、アメリカ人がよく使う言葉に、「WIN-WIN(ウィン・ウィン)」がありますが、実はこの言葉も同じことを表しています。
「WIN-WIN(ウィン・ウィン)」とは、「交渉の結果、対立関係にある両者が、どちらも勝つ(ウィン)。」を意味します。
つまり公平を期するためには、スポーツ競技や勝負事のように、「勝ち負け(WIN-LOSE)」をはっきりさせるのではなく、利害関係にある当事者双方ともに利益を得て、お互いに満足できるようにするのが原則なのです。
それをよく示すたとえ話があります。
兄弟が残っているパイの配分について激しく喧嘩をしていました。
どっちもが大きいのを欲しがっており、その取り方についてもめているのです。
まず兄の方が、ナイフを持ち上げて、自分の分を先に大きく切り取ろうとしたその瞬間、父親がやってきました。
そこで仲裁に入った父親は言ったのです。
「切るのはちょっと待ちなさい!どちらが先にパイを切ろうがかまわないが、切った方は、相手にどちらを取るかを選ばせなさい。」と。
そういわれると、もちろん兄は自分の利益を守るために、しぶしぶそのパイを、正確に真っ二つに切ったのです。
この話は、交渉の本質を的確に突いています。
つまり、交渉は、一方だけが利益を勝ち取るのでなく、双方が満足がいくように解決しなければならないということなのです。
当事者の片方が100%満足する考えでは、合意に達することはとても難しいでしょう。
双方とも完全に満足のいくものではないかもしれませんが、お互いに譲歩し合って公平を期すことこそが、交渉だと教えているのです。
どちらかが一方的に有利な結果を求めるのではなく、双方にとって満足のいく合意が望ましいわけですね。
一方的に自分の利益を勝ち取ろうとするのではなく、譲るべきところは譲って妥協を図る…
この互譲の精神に沿って掛け合い、譲り合いながら公平な妥協点を探ることを心がけなければならないのです。
特に自分が不利だと考えたら、いつまでも頑強に主張せずに、妥協することが賢明であり、現実的なのです。
つまりビジネスの世界でも、この法則が意味する「勝てないなら妥協しろ」ということなのです。
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