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関係ないもの同士が思いがけない発想をつくる…
それが「シネクティクス法」です。
エッジの効いたビジネスマンは発想が違っていたりします。
なぜなら、その「発想」一つで自分のビジネスや収入までもを大きく変えてしまう可能性があるから…
そこでエッジの効いたビジネスマンになるためにも、異質馴化の考え方を巧みに利用する類比発想の原型技法である「シネクティクス法」に関して学んでおきましょう。
シネクティクス法とは?
シネクティクス法はギリシャ語から派生した言葉…
「シネクティクス」とは、あまり聞きなれない言葉ですが、「異なった一見関係ないものを結びつける」という意味を持っています。
1944年にアメリカのゴードンとプリンスの2人によって開発された発想技法なのです。
メカニズムの中心になっているのは「異質馴化(いしつじゅんか)」と「馴質異化(じゅんしついか)」の考え方です。
「異質馴化」とは、自分には全く未知のもののことをヒントに自分の問題解決を着想することであり、「馴質異化」はすでに知っているものを新しい視点から見ることで新しい着想を獲得するという考え方なのです。
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シネクティクス法の具体的な実践メカニズム
シネクティクス法の具体的な実践メカニズムとして用いられるのが、「人格的類比」(パーソナル・アナロジー)と「直接的類比」(ダイレクト・アナロジー)、「象徴的類比」(シンボリック・アナロジー)の3つで構成されています。
具体的には、まず「人格的類比」は、自分がそのものになったらどう動くのか?…
どう考えるのか?…
そんな風に自分の感情移入を行って考える方法です。
例えばある機械を改善するときに、普通は機械の身になって考えたりはしませんよね?
しかし人格的類比法では、機械の身になって考えることによって、機械に及ぼす様々な効果や副作用が浮かび上がって、斬新なアイデアが生まれてくることがあります。
変速機の改良が代表例だと言われていますが、実際に機械の身になって「こんな動かし方をされたら痛いだろう…」、「では、痛くないようにするためにはどうしたら良いか?」…
といった具合に、人間の身体のように改変することで、これまで見えなかったり、考えも及ばなかった事実が見えてくることがあるのです。
直接的類比は、類比した事象や事物をもとに、問題となっているもののヒントを見つける考え方です。
求める事象や事物は自然界や社会現象の中から探すのが条件なのです。
この発想法によって、開発されたのが超音速飛行機の機体だと言われています。
背景にあったのは、自然界の中で目にする蜂の巣だったのです。
話は「蜂の巣はなぜ強いのか?」」というもので、このテーマから始まって「蜂の巣は六角形になっているから強い」という結論が出ます。
そこから思考を発展させ、展開させて超音速飛行機の機体が開発されたというわけです。
3つ目の「象徴的類比」とは、類比する対象を物語やおとぎ話、空想小説の中から探す方法で、非人間的なイメージから連想を働かせてアイデアを出すという考え方です。
この方法によって雷に強い変圧器が誕生したと言われています。
その理由は雷様は虎の皮でできた縞模様のふんどしをつけています。
そこで発想したのが「電球を縞模様にすれば雷のようなパルス型電流に強い抵抗を示すのではないか?」という考え方なのです。
これを実際にやってみると大成功…
そして雷に強い変圧器が生まれたと言われているのです。
実(まこと)しやかな話のようでもありますが、このように類比によって問題を解決したりするシネマティクス法がビジネスの実践の場でも使えるはずなのです。
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シネクティクス法の手順
1:問題提示
↓
2:専門家による分析と解説
↓
3:解決試案の発想
↓
4:解決目標の設定
↓
5:類比要求の質問
↓
6:類比発想(人格的類比・直接的類比・象徴的類比)
↓
7:類比の選択
↓
8:類比の検討
↓
9:強制連合
↓
10:解決策作成
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