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マーケティングは、顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスのこと…
ビジネスマンにとって「マーケティング(marketing)」が必要不可欠です。
そこで今回は「マーケティング 戦略」と「戦略的マーケティング」について、ご紹介しましょう。
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マーケティングの役割と変遷
「作れば売れる」という時代においては、マーケティングは意味がないものでした。
特に日本企業はどちらかといえば、「作ったものを売る」傾向が強かったといえます。
しかし、今日のように、競争が激化し、売上減少、成長鈍化となると、限られた成熟市場に対し、マーケティングという機能の重要性が高まるのは当然です。
コトラーによれば、マーケティング機能の企業内における位置付けは、以下のように移り変わっています。
つまり、従来財務・製造・人事などの諸機能と同じ重要性で認識されていたマーケティングも、需要成長の減退とともに、他の機能より重要性があると捉えられました。
その後、マーケティングは主要機能であり、その他の機能は支援機能であると捉えられていましたが、他部門の反発により、マーケティングの代わりに顧客を第一に考えるようになりました。
そして、最終的には、顧客のニーズが社内に伝達されるには、やはりマーケティングに中心的役割を与えることが必要だという意識の変化を企業が持つことになるとされています。
つまり、顧客第一を考え始めた企業において、その顧客と企業の他部門とのつなぎ役となるマーケティング部門は、他部門に適切な影響力を持たせることになるのは間違いなく、マーケティングによって得られた情報が、経営全体に大きな影響力を及ぼす、ということになります。
今日の企業におけるマーケティングの役割は、顧客と企業の橋渡し的存在であり、各部署が運営管理を行う上で、中心的な役割となります。
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マーケティング戦略と戦略的マーケティング
多くの企業において、マーケティングの役割は、人事・製造・販売・研究などの企業活動の一機能であると考えられていました。
従って、経営戦略が企業レベルの戦略であるのに対し、マーケティング戦略はその目標を達成するための一個別戦略であると考えられていました。
しかし、現代におけるマーケティングの役割の重要性は増しているといえます。
マーケティングは、一機能戦略ではなく、戦略的かつ全社的な概念として捉えられるようになりました。
「戦略的マーケティング」という考え方は、コトラーによって提唱された従来のマーケティング戦略とは異なるマーケティングの概念です。
これまでのマーケティング戦略は、機能レベルという狭い領域に限定されていましたが、マーケティング戦略のレベルを全社戦略と同等なものとして扱う戦略的マーケティングは、言い換えればマーケティングを重視する現代の経営戦略ということができます。
戦略的マーケティングの考え方が台頭してきた背景には、経営資源の有効的な配分の必要性があったことが挙げられます。
たとえ大企業といえども、自社が保有する経営資源は限られているため、一つの企業の各部門において複数のマーケティングを展開している場合、非効率であることが問題となりました。
従って、全社的な経営資源の有効配分を意識し、全社的な立場から、マーケティングを展開する必要が出てきました。
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