みなさんはデパートに買い物に行くと、日本の消費経済はやはり女性に支えられている…
と感じずにはいられません。
なぜなら、たいていのデパートでは1階が「女の園」である化粧品売り場で占められているからです。
それぞれのブランドのブースには最新メイクをまとった有名モデルや人気女優の大きなポスターが飾られ、新作のコスメアイテムを試そうと女性たちが群がっています。
フロア中が彼女らの熱気とコスメの香りであふれんばかりですよね。
ところで、なぜ多くのデパートが1階に化粧品売り場を持ってきているのでしょうか?…
確かにデパートで扱うコスメアイテムは高価なものが多く、それらは自然と「客単価」を上げてくれます。
ところが、そればかりが理由ではありません。
買い物に行ったとき、閑散としている店よりは客が多くて活気のある店に足が向くのは当然のこと…
ましてや女性たちが笑顔で買い物している様子は、下手なテレビCMよりも何倍も客の心を惹きつけることでしょう。
こうして女性たちでにぎわう雰囲気に引き寄せられてデパートに入ってきた買い物客は、「ちょっと洋服でも見ていこうか」とか「疲れたからお茶でもしようか」などと、上のフロアへと昇っていくのです。
このように、下のフロアから上のフロアへ客の流れをつくることを「噴水効果」といいます。
つまり、化粧品売り場はこの「噴水」の役割を果たしているのです。
また、上のフロアで買い物をした客は、今度はフロアを下りながらさらに買い物を続けるのです。
これは逆に「シャワー効果」と呼ばれています。
「デパ地下」と呼ばれる地下の食材売り場で人気のスイーツなどに行列が絶えなければ、シャワーの効果は大いに高まるのです。
この「噴水」と「シャワー」のダブル効果で客を知らず知らずに各フロアを行き来させることができれば、店側の笑いも止まらなくなるというわけですね。
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