「小出し」にするとモノが高く売れるって本当なの?!

こんな話を聞いたことはありませんか?…
ある人は美術の好きな人が大型書店で「ルネサンス期」の画家を集めた5巻ものの美術全集を見かけました。

値段は3万円です。
手ごろな値段だし、好きな画家の作品が数多く収録されているので、思い切ってその場で注文…
数日後、その美術全集5巻の入った箱が届きました。

中にはパンフレットが入っていて、「今なら残り20巻が15万円!」とあります。
ルネサンス期の画家を収録した5巻以外にも「印象派」、「現代美術」などを扱った巻があり、それら20巻が15万円だというのです。

結局、美術好きなその人は、15万円を出して全巻を手に入れたのですが、実は、ここには売り手の巧妙な心理作戦が隠されているのです。

よく考えてみれば、この美術全集は25巻で18万円ということになります…
しかし、もし本屋で25巻18万円の全集を見ても「高いな」と思って買うのをためらってしまうでしょう。

ところが、本屋に並んでいたのは5冊だけ、しかも3万円です…
これなら「買ってもいい」と考える人は多いはずです。

そして、それを購入したところで残りを見せられるのです。
高い値段のものを売ろうとしてなかなかうまくいかない場合は、小出しにするのです。
これは消費者の購買意欲を逆手にとったビジネスの方法のひとつです。

たとえば、山登りでどんなに疲れていても、目の前に頂上が見えたら「せっかくここまで来たのだから、あと少し頑張ろう」と考えるものでです。
途中まで達成させ、そこであらためてゴールを見せる…
「今までの努力を無駄にしたくない。最後までゴールしたい」という心理を巧みに利用しているわけですね。

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