コピーの拡大や縮小…この倍率の計算方法を意外と知らない件

ビジネスの世界でコピーは最も基本的な仕事…
ところで、ほとんどのコピーに、拡大・縮小機能がついていますよね。

そこで、最近、老眼になって小さい字が読みにくい上司が、「この文庫本をA4に拡大して、コピーしてくれ」と本を渡したとします。
文庫本をA4の用紙に拡大するには、何倍にしたらいいのでしょうか?…

紙の大きさA判B判があるのは、よく知られています。
元の大きさを全判といいますが、A判の全判は、ようするにA1判のことです。

これを半分にしたのがA2判で、さらに半分にしたのがA3判…
さらに半分にしたのが、一般的にオフィスで使われているA4判、それを半分にするとA5判…
さらに半分にしたのがA5判となり、文庫本の大きさのA6判です。

というわけで、文庫本を開いた状態はA5判です。
この状態でA4の用紙にそのままコピーすると、余白がたくさんできてしまいます。

上司は「拡大しろ」といっているので拡大しましょう。
コピー機そのものに、A5→A4と表示してある場合は、それを押せばいいのですが、自分で計算しなければならないとなると、どういう式にあてはめればいいのでしょうか。

倍にすればいいのだからと、200%にしたら、とてつもなく大きな字になり、まわりの部分がはみ出してしまった経験のある方もいるのではないでしょうか。

コピーの倍率は、面積ではなく辺の長さのことなので、200%にすると、面積では4倍になってしまうのです。
相似形の面積の公式は、「相似な図形の面積の比は、相似比(辺の比)の2乗に等しい」というもの…

ですから、A4判を半分に折ったものが、A5判であり、この2つは相似の図形なのです。
長辺と短辺の長さの比が同じです。

面積は、半分に折ったのですから、当然、半分…
つまりA5判とA4判の面積の比は、「1 : 2」となります。

面積の比が「1 : 2」で、それは相似比の2乗に等しいということは、逆にいうと、相似比は、「1 : √2(ルート2)」となるのです。
√2(ルート2)は、1.41…
したがって「1 : 1.41」となります。

ですので、拡大率を141%にすると、A5判の原稿が、ほぼA4の用紙におさまることになるのです。

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