保険や年金で困ったときにはどこに相談すべきなのか?

国民健康保険などの「保険」…
厚生年金などの「年金」…
皆さん、払っていることと思います。

ビジネスマンの場合は会社から支給される給与から引かれているという人が大半でしょう。
そのため、あまり「保険」や「年金」に関して意識していない人が多いようにも感じます。

しかし実際には「保険」や「年金」に関するトラブルも少なくなく、いつあなたが巻き込まれるかもわかりません。
そこで今回は「保険や年金で困ったときにはどこに相談すべき?」…
と題して、少しお話をしたいと思います。




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保険や年金で困ったときにはどこに相談すべき?


社会保険には健康保険、国民健康保険、介護保険、労災保険、厚生年金保険、国民年金保険などがあります。
こうした保険に関するトラブルの多くは、なんらかの事情で保険金が支払われない場合です。

例えば、労災保険では、仕事による過労死の認定が問題になっていますし、また、介護費用の等級の認定でも問題が生じています。
さらに、年金では、加入していたはずなのに年金記録がない、会社が保険金を支払っていなかったなど、未払い、未加入、請求漏れなどの問題もあります。

こうしたトラブルについては、まず、事実を知ることが大切です。
なぜ、支払われないのか、その理由を問い正してください。
そして、その理由と法律に定められている支給の要件とを照らし合わせてください。

また、仕事による過労死などのように、新しい問題もあります。
労災に該当するかどうかは、最終的には裁判所の判断となりますが、現在では、過労死認定のガイドラインも定められていますので、こうした規定に照らして、支給されるかどうかの検討も必要です。

給付金等の交付が認められない場合には、その根拠となる法令、条例,通達、実務慣行などについて、納得いくまで説明を求めるようにしましょう。
そして、やはり納得が行かない、不服の場合には、不服の申立てができることも覚えておいた方が良いでしょう。

社会保険については、不服申立ての制度が、各制度によって設けられています。
例えば、国民年金や厚生年金についての不服の申立てについては、社会保険審査官(再審査の場合は社会保険審査会)となっています。
なお、年金記録漏れの確認については、第三者委員会が設置されています。

こうした審査請求で不服の申立てが認められると、原処分(不支給)は取り消されます。
しかし、再審査請求でも申立てが却下されると、その後は行政訴訟による方法しかなくなります。

保険や年金については国が定めた制度ですが、ビジネスマンの税金等とは異なり、原則として申請しなければ支給されません。
また、一度決まったことはなかなか変更してくれません。

こうした場合には、訴訟しかありませんが、行政訴訟の場合には、訴訟要件などが厳格に定められていて、また、相手がその分野の専門家でもあることから、弁護士に依頼した方が良いでしょう。

制度 不服申立ての手段 請求の相手先
国民年金 ・被保険者の資格に関する処分、給付・保険料その他徴収金に関する処分に不服の際の審査請求
・上記審査決定に不服の際の再審査請求
社会保険審査官 社会保険審査会
厚生年金 ・被保険者の資格、標準報酬、保険給付に関する処分に不服の際の審査請求
・上記審査決定に不服の際の再審査請求
社会保険審査官
社会保険審査会
共済年金 ・給付の決定、障害程度の審査等に不服の際の審査請求 国家(地方)公務員共済組合審査会
労働保険 ・保険給付の決定に不服の際の審査請求
・上記の審査の決定に不服の際の再審査請求
労働者災害補償保険審審査官
労働者保険審審会
健康保険 ・標準報酬・保険給付等に関する処分に不服の際の審査請求
・上記審査、徴収金等の処分に不服の際の再審査請求
社会保険審査官
社会保険審査会
雇用保険 ・失業給付等に関する処分に不服の際の審査請求
・上記審査に不服の際の再審査請求
雇用保険審査官
雇用保険審査会
 国民健康保険  ・徴収金、保険給付等に関する処分に不服の際の審査請求 国民健康保険審査会
児童扶養手当て 手当の支給に関する処分に不服の際の異議申立て 都道府県知事

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