今やほとんどの家庭に普及している電話…
この電話の発明者は、一般的にはアメリカのグラハム・ベルと考えられています。
ベルが完成したばかりの電話を使い、「ワトソン君、ちょっと来てくれたまえ」と助手を呼び出したのは広く知られているエピソードだからです。
しかし、ベルはあくまで電話の特許を最初に取っただけであって、電話の発明者ではないのです。
ベルと同時代、また、それより以前に電話を発明した人がいたからです。
同時代の発明者としては、アメリカのイライシャ・グレイとトーマス・エジソンが知られています。
グレイはベルより特許申請が2時間遅かったため、発明者の地位を逃しました。
逆にエジソンは、ベルやグレイよりも1ヶ月前に電話の特許申請を出していました。
しかし、書類に不備があって受理されなかったのです。
受理されていればエジソンが電話機の発明者として名を残したはずです。
ベル、エジソン、グレイより先に電話を発明したのは、ドイツの物理学者フィリップ・ライスでした。
ライスが電話を発明したのは、上記の3人が特許申請をするより15年も前のことです。
マイク、スピーカー、電線をセットし、人工鼓膜を振動させてお互いの声を伝えるというものであり、ライス自身はこの電話を「テレフォン」と名づけていました。
ギリシャ語で「遠い声」を意味する語です。
ライスはドイツで電話を発表したが母国は見向きもしません…
改良を重ねている最中、ライスがこの世を去ったのは、ベルたちの特許申請の2年前でした。
また、2002年にアメリカ議会は、1854年に電話の試作品を完成させていたイタリアのアントニオ・メウッチを最初の電話発明者とする案を採択しました。
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