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一日の食費は1000円まで…
そんな目標を立てながら、生活しているビジネスマンも少なくないでしょう。
当然、みんなお金は大事なもの…
なるべくたくさん手元に置いておきたいですからね。
さて、一方で世の中にたくさんの高いもの(高額商品)があります。
「一体、こんな高いものを誰が買うの?」と感じてしまう商品も、不思議と完売していたりします。
そこで今回は、そんな「なぜ高いものが売れるのか?」…
ビジネスに活かせる心理学について、ご紹介しておきたいと思います。
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なぜ高いものが売れるのか?
高いもの必ずしも良いものにあらず…
そのことを知っていながら、店頭に高いものと安いものが並んでいたら、高いものの方が品質的に優れていると思ってしまいます。
また、同じ割引率で価格差のある商品が並んでいたら、やはり高いものを買った方が得と考えてしまう…
そうした消費者心理を考えて値づけを行うことは、マーケティングの第一歩なのです。
価格の高低がそのまま価値の高低に一致する…
消費者がそうイメージするならば、あえて高い価格設定にすることで、その商品の価値が返って高まる効果が得られるのではないでしょうか。
そんな発想から生まれた価格を高く設定する方法が、「名声価格」なのです。
「名声価格」とは、高価であることが、所有者にとって優越感や高揚感を持たせるような価格のことです。
消費者の間で商品価値がある程度共有されている一般的な流通商品に、この方法はとりづらいもの…
しかし、希少性の高い宝石や美術品、歴史的価値がある品、あるいは高級ブランド品などは、販売する側がプレミアをつけることでかえってその価値が保証されるケースが多いのです。
そして実際、消費者は素直にその価格設定を受け入れる傾向があったりするのです。
またブランド品はそれを手に入れること自体に消費欲求が生まれる「ヴェブレン効果」というものもあります。
このヴェブレンは、有閑階級が「見せびらかし」のため、高額な商品を購入すると述べ、それに注目した経済学者ライベンシュタインが提唱したものです。
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なぜお歳暮やお中元で高いものも売れるのか?
虚礼廃止(虚礼廃止)で禁止する企業も一時増えていましたが、まだまだ根強い習慣として残っているお歳暮やお中元…
いずれも季語となっており、季節の風物詩といえるかもしれません。
毎年、その時期になるとデパートには専用の売り場が設けられ、定番ものを中心に数々の商品が並びます。
そこで上司や同僚、恩師や両親、親戚に贈る品をそれぞれピックアップするわけですが、その時の価格基準をどこに置くのか?…
これには予算感覚が必要になってきます。
贈り手の年齢や社会的立場を基準に、直接の上司にはこれくらいの品、仲人や恩師にはこれくらいの品などといったようなことを良く検討する必要があるからです。
売る側もそのあたりは心得たもので、2000円、3000円、5000円などといった複数の価格帯の商品を並べ、顧客の選択の便宜をはかっています。
このように、ターゲットをわけて複数の価格帯の商品ラインナップを用意することを「プライスライニング(価格ライン戦略)」といいます。
損得感がぼかされるため、高いものを高いと感じさせない点で、売る側には都合の良い仕組みです。
買い手も価格のランクを選ぶだけで良いというメリットがある。
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リポルビングで高いものも安く見える?
クレジットカードの支払方法の1つ「リポルビング払い(リボ払い)」…
ご存知の方も多いでしょうが、毎月一定額を返済していくやり方です。
リポルビング・・・分割払いは利用ごとに分割回数を指定するが、リボ払いは期間中の利用総額が分割されるため、手続き上は一括払いとして扱われる。つまり、リボ払いを使えば分割未対応の店でも、実質的には分割払いできることになっている。
リボ払いは残高全体にかかる点が、個別に設定される回数指定の分割払いと異なるところ…
カードで商品を買い足しても支払金額は変動しないので、借金が増えたという実感がないまま借入額が膨らみ、必然的に支払いも長期化してしまうのが怖いというケースがあります。
事前に説明を受けていても、この実感がないというのがクセモノなのです。
このように、問題解決のための意思決定を行う時、合理的な考えではなく、主に感覚に従った経験則で判断してしまうことが人にはあります。
このような仕組みを、心理学では「ヒューリスティック」と呼びます。
自分の希望や、対象に見られる目立つ特徴などから、対象の評価が歪められる現象を「認知バイアス」といいますが、これを生じさせるのもヒューリスティックです。
「月々の支払いは1万円」といわれると、合計金額が目に入らなくなり、買える金額と思い込んでしまうのです。
このようにヒューリスティックに陥りやすいのを承知の上で、カード会社は積極的にリボ払いを推奨しているといっても良いでしょう。
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