「酸性雨(pH5.6以下)」の原因やその影響について学ぶ

ご存知かと思いますが地球温暖化の影響の一つに「酸性雨」があります…
皆さんはこの「酸性雨」に関して、どこまでご存知でしょうか。

工場や自動車から排出される大気汚染物質が雲となり、それを含んだ強い酸性の雨のことです。
国際基準では、酸性雨の水素イオンの量はpH5.6以下となっていますね。

工場や火力発電などから出る硫黄物を燃焼するとできる硫黄酸化物(SO)と自動車の排気ガスなどボイラーや焼却炉といった窒素化合物が酸化した窒素酸化物(NO)が主な原因物質で、それらが大気中で共に化学変化を繰り返して、それぞれ硫酸イオンと硝酸イオンに変化し、雨や雪に溶け込んだものが酸性雨になるのです。

これ以外の有害汚染物質には、非メタン炭化水素、メタン、アンモニア、一酸化炭素(CO)、塩化水素などがあります。
また、近年、工業化が進む中国大陸の工場でエネルギーとして使われている石炭や石油などの燃焼による大気汚染物質の飛来も、酸性雨の大きな原因となっていたりもします。
そして、それらが偏西風などの影響で、日本へと流れてきているです。

最近では、酸性粒子が水分と結合しないで、そのまま地上に降下する乾性沈着も酸性雨と呼ばれたりします。
ヨーロッパや北米大陸では、酸性雨が湖の生物を死滅させたり、森林や農作物への被害が報告されているのです。
海に降っては、大量の有害プランクトンを発生させ、海の生物を減少、死滅させたりもします。

酸性雨に汚染された地下水を飲んだり、汚染された魚を食べることで、人間や動物にも様々な健康被害を引き起こすのです。
さらに砂漠化の一因でもある酸性雨が生態系にもたらす影響は深刻です。

また、酸性雨はコンクリートや大理石の床、さらには歴史建造物などである彫刻や銅の屋根までも溶かしたり、銅像にはサビを発生させるといった被害を起こします。
世界遺産として有名なエジプトのスフィンクスやインドのタージマハール、イギリスのウエストミンスター寺院などでも、酸性雨によって、浸食の被害が出ているのです。

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