仕事というものは与えられた時間を埋め尽くすように拡大します…
「バーキンソンの法則」はそんなビジネスの法則を表しているのです。
エッジの効いたビジネスマンならば、この「バーキンソンの法則」をしっかりと考えておきましょう。
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バーキンソンの法則とは?
「バーキンソンの法則」は、イギリスの歴史学者であり政治学者でもあるシリル・ノースコート·パーキンソンが、「バーキンソンの法則:進歩の追求」で提唱したもので、第一法則と第二法則とがあります。
第一法則で、パーキンソンは次のように述べています。
仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
役人は部下を増やすことに熱中したり、お互いのために仕事をつくったりするから、仕事の重要さと無関係に役人が増えてしまう
役人の数は仕事の量に関係なく一定の割合で増えていく
脱税にかかる費用はその脱税額に匹敵する
「役所が拡大するのは業務量の増大のためではない むしろ、組織が拡大するがゆえに業務も増大するのである
立派な建物の完成はその組織が瀕死であることを告げる
要するに役人の数はひたすら増え続ける。役人を増やすのが役人の仕事である
このように、役人·役所の無駄や無能ぶりを皮肉りながらも、そのなかには見事に真実が織り込まれています。
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また、第二法則では次のように述べているのです。
支出の額は収入の額に達するまで膨張する
金は入っただけ出る
研究者が成功するとたくさんの補助金を集めることができるが、そのために研究はできなくなっていく
予算案への質疑時間はその額に反比例する
この第二法則も、実に、真実をついているのです。
第一法則にしても第二法則にしても、世の中の現象を細かく観察していることがわかります。
パーキンソンは主に、イギリスの官僚制を例にあげており、大英帝国は縮小したにもかかわらず、植民地省の職員は増加していると述べているのです。
このような結果を招いたのは、
1・・・役人がライバルではなく部下が増えることを望んでいる
2・・・役人は相互に仕事をつくりあう
という二つの要因からだとしています。
「パーキンソンの法則」は、組織がもつ病理について述べているわけで、それはまさしく、あなたの仕事や組織にもあてはまるでしょう。
「仕事は与えられた時間を埋めつくすように拡大する」ということが、身にしみているいる人もいるはずです。
「バブル期の半分の仕事量になっているのに、相変わらず忙しそうにしているのはなぜだ」と話す経営者もいます。
社内説明用に資料を山のようにつくり、調整のための会議が延々と続くということは、良くある話なのです。
つきあい残業が横行したり、急ぎの仕事がなくても上司をさしおいて早く帰るわけにはいかないし、お互い暇だと思われたくないという作用が働いて、サービス残業が流行ったりもしました。
仕事の密度はパッと見ただけではわからない 忙しそうにしている雰囲気はわかりやすいものですが、仕事のスピードや質は即座にはわかりません。
ここにマネジメントの難しさがあるのです。
しかし、パーキンソンの法則から、ビジネスパーソンが考えなければならないことがあります。
一人ひとりのビジネスパーソンが人件費に見合う持てる力を最大限に発揮するということ…
そのためには仕事にかかる人数を減らして、個人個人に思いっきり仕事を任せる必要があるのです。
それを上手に管理するのが管理職の仕事で、その重要性はますます増してくるはず…
あなたも、この法則を今やっている仕事が本当に必要かどうかを考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか?
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