どうして店の動線は「右回り(時計回り)」が多いのか?

デパートなどのお店の中に入ると客はあちこちの売り場を見て歩くことになりますよね?
このとき、一つのフロアの中での客の移動経路を「買い物動線」と呼びます。

この動線のパターンはいくつかあるものの…
フロア全体をくまなく見てもらうために店側はこの動線(=通路)の配置にも気を配っているのです。

たいていは右回りか左回りのどちらかになるのですが、売り場は右回り(時計回り)になっていることが多いのです。
実は、右利きの人は左回り(反時計回り)の方が移動しやすいのだといいます。

また人間は左側にある心臓を守るために、本能的に左を内に、右を外にした左回りで動きがちだともいわれています。
…にもかかわらず、どうしてそれに反するような右回りの配置をするのでしょうか?

実はこれこそ、そうした人間心理の真逆を突いたテクニックなのです。
動きやすい左回りでは、客はスイスイと移動してしまい、あまりじっくりと商品を見てもらえません…
これでは売り上げにつながらないので、あえて動きにくい右回りを選んでいるのです。

そして、右回りの動線に導きやすいよう、そういった店舗の入口は左側にあることが多いのです。
何気なく見て回っている店内ですが、客の動きはみごとにコントロールされていたのです。

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