ポジティブな人とネガティブな人だと、断然ポジティブな人の方がイメージが良いはずです。
ポジティブは正、ネガティブは負。
こうした価値観が一般的に定着しているので、普段の発言も前向きな人のほうが健全に思われます。
友達でも職場の同僚、上司でも、ネガティブなことばかり言う人より、ポジティブな考えの人と付き合いたいものです。
しかし、暗いネガティブなタイプの人間よりも、もっと怖いのが行き過ぎたポジティブ人間なのです…
実はこのタイプ…SNSなどの普及により増えつつあるのです。
では行き過ぎたポジティブ人間とは、一体どういうタイプなのでしょうか。
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ネガティブな人より行き過ぎたポジティブな人のがやばい件
あなたが何かに行き詰まり周りの人に相談したところ、こんなことを言う人はいませんか?
「大丈夫だよ。前もそういうことあったけどうまくいったよ」
アドバイスが欲しい時にこんな言葉をもらっても「何を根拠に?」と余計心配になります。
しかし、言っている本人には本人なりの根拠があります。
それは過去の成功体験なのです。
前にうまくいったことだから、きっと今回もうまくいく。
同じやり方がいつまでも通用すると思い込んでいて、周囲の状況が変化していることには気づいていません。
うまくいっている間はいいのです。
しかし、いつも同じやり方が通用するとは限りません。
物事がうまく進まないと、ポジティブ人間はこんなことを言い出します。
「なんで君だけできないんだ?」
やり方に問題があるのではなく、その人の能力不足ということで片付けてしまうのです。
他人に責任を押しつける「他責」の一種です。
「成功もあれば失敗もある」くらいに考えていれば、もっと違った対応を考えられるでしょう。
しかし、行き過ぎたポジティブシンキングの持ち主の頭の中では、成功体験がいつまでも輝いています。
それを否定することは自分自身の過去を否定することになるので、絶対にできません。
ポジティブ人間のもう一つの怖いところは、「わかり合えなさ」を認めようとしない点です。
自分という人間は誰とでも上手に付き合えて、誰とでもわかり合える……そう信じて疑いません。
今や多くの人が活用しているインスタグラムなどのSNSには、こうしたポジティブ人間が少なくないようです。
オシャレなお店で友人と会食している自分。
出張に飛び回ってバリバリ働いている自分。
常にオシャレな服を身にまとっている自分。
充実している姿だけを見てもらいたいのは、裏返せば自分の悪い面を否認したいという気持ちが強いということでもあります。
それを見た人たちからの評価は「いいね」だけで、「違うんじゃない?」といったボタンはありません。
ネガティブなことを見なくて済む仕組みが用意されているので、ポジティブ度に拍車がかかります。
実際には、仕事で成果を上げられない自分や、家でひとりぼっちの自分もいるはずです。
いいことや楽しいことばかりではなく、辛いことや悲しいこともあるはずです。
そうした自分を悪いものだとして蓋をして、他人から「いいね」と言われやすいことのやり取りだけでコミュニケーションが取れた気分になってはいけません。
他人だからわかり合えないこともあります。
それも当然のものとして受け入れておかないと、現実とのギャップに苦しむことになります。
暗いネガティブ人間よりも行き過ぎたネガティブ人間が怖い、とはまさにこのことです。
ポジティブシンキングはいいことですが、あなたも行き過ぎたポジティブ人間にならないように注意しましょう。
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