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2005年にアメリカで開発した四足歩行ロボット…
「ビッグドッグ」はご存知でしょうか?
まるで向かい合った二人の人間が足踏みしているかの様な、機械とは思えぬ動きが特徴に注目が集まり、ニュースなどでご覧になった人もいるのではないでしょうか。
今回は、米中が開発する「ビッグドッグ」の性能について、ご紹介したいと思います。
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アメリカが開発する「ビッグドッグ」の性能とは?
戦場での活躍が期待される四足歩行ロボット、いわゆるロボ犬の開発にアメリカと中国が熱きデッドヒートを繰り広げています。
まず、ロボ犬の開発に着手したのはアメリカの方でした。
みなさんは一時期ネットで話題になった「ビッグドッグ」のことを覚えているでしょうか?…
ビッグドッグは、2005年にロボットの研究開発を手掛けるボストン・ダイナミクス社とNASAの所属機関であるジェット推進研究所、ハーバード大学が協力して製作した四足歩行の犬型ロボットであり、器用かつ奇妙に4つの足を動かして進む姿が「キモいけどかわいい」などと日本でも注目され、マスコミでも盛んに報道されました。
2013年にボストン・ダイナミクス社はインターネット関連サービス最大手であるグーグル社に買収され、ビッグドッグの開発はグーグル社に委ねられることとなったのです。
現在、ビッグドッグは「スポット」と名前を変え軍事用として改良が進められています。
スポットはビッグドッグより小型化され重量はわずか73キロ…
歩く、走る、登るという動作は進化し、どんな困難な地形でも進みつづけられるようになりました。
さらに、ノートパソコンにつながれたゲームのコントローラのようなもので簡単に操作ができ、500メートル先からでも遠隔操作が可能となっています。
グーグル社は、軽量型のスポットの他に200キロ以上の荷物を運搬可能なビッグドッグLS3も開発…
24時間連続稼働を実現し、危険な戦地への物資の運搬や負傷兵の救助、偵察などの役割をこなすように、国防高等研究計画局指揮のもとアメリカ陸軍や海軍と協力して、軍での採用に向けた試験を続けてきたことを明らかにしています。
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中国が開発する「ビッグドッグ」の性能とは?
一方で中国のロボ犬は2015年に北京で行われた国防科技工業軍民融合発展成果展にて展示・発表されました。
開発したのは中国兵器装備集団公司という中国の国営企業で、名前はアメリカのビッグドッグをそのまま拝借して「中国のビッグドッグ」と名付けられています。
見た目もアメリカのビッグドッグを意識したような作りになっており、ネットからは「また中国がパチもん作ったのか」という反応が沸き起こりました。
ただし、中国のビッグドッグは250キロの重量で160キロの荷物を搭載することが可能で、20センチまでの垂直の障害物を突破でき、傾斜30度の坂を通行し、最高速度は秒速1.4メートルを記録…
連続稼働時間は2時間だといいます。
さらに同ロボットは、足型ロボットシステム、動力ユニット、感知システム、制御システムによって構成されており、共通プラットフォームとして陸軍の作戦、救急・災害救助、戦場の偵察、鉱山の輸送、地質調査など、複雑な路面での物資の輸送が可能と報じられています。
この報道が事実であるなら、稼働時間こそ短いものの開発会社が語る「我々が独自に開発したロボットの全体指標は、すでに米国の同タイプのロボットと肩を並べている」という言葉もあながち嘘ではないでしょう。
しかし、公開された画像をよくよく見てみると、4本足の中央に補助台のようなものが取り付けられており、しかもその補助台の下には4つの滑車と見られる車輪も確認できます。
中国のビッグドッグが動いているところをとらえた動画などは公開されておらず、今のところ数点の画像からしかその様子をうかがい知ることができません。
しかし、現状で確認できる限りでは、このロボットが四足歩行によって動くかどうかは非常に疑わしいと言わなければならないでしょう。
補助台と滑車がはずれないのであれば、20センチまでの垂直の障害物を突破でき、傾斜30度の坂を通行するというのは不可能にも思えます。
もし、アメリカのスポットと中国のビッグドッグが戦場で戦ったとしたら、どちらに軍配が上がるかも考察してみましょう…
とは言っても、どちらも戦闘用ロボットではなく、運搬偵察が主な活動になると見られるため、どちらの方が強いということはないでしょう。
強いて言うならば、中国のビッグドッグには補助台が付いているため、スポットよりも倒れにくいことは確かでしょう。
では、性能面ではどちらが上かというと、中国のビッグドッグはどこまで公表されたデータが正しいものなのかもわからないので、性能においてはスポットの方が優っていると言わざるを得ないでしょう。
ただし、スポットもスポットで2012~2014年の間にアメリカ陸軍と海軍の採用試験を受けたが、最終的な決定としては不採用になっているのです。
しかも不採用の理由が、「エンジン音が大きすぎるため敵に位置を知らせてしまうから」という、なんとも間抜けなものなのです。
アメリカも中国もロボ犬が戦場で活躍する日は、まだまだ遠い先のことかもしれないが、アイボの進化版の癒やし系ペットとしてなら活用できる場もあるかもしれません。
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