ホーキング博士が語る「人工知能」が危険な理由とは?

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人工知能(じんこうちのう・AI)…
記号処理を用いた知能の記述を主体とする情報処理や研究でのアプローチという意味合いでも使われています。

今後、ビジネスの世界において、人工知能は切っても切り離せない事業分野になっていくでしょう。
しかし、あまり楽観視はできないことも…
そこで今回はスティーヴン・ホーキング博士が語る人工知能が危険な理由について、ご紹介したいと思います。




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ホーキング博士が語る人工知能が危険な理由とは?


現代宇宙論を語る上で避けて通ることのできない理論物理学者、スティーヴン・ホーキング…
60年代にブラックホールの特異点に関する研究により一躍その名を世界に轟かせ、今もなおその発言が各界に大きな影響を与えつづけている天才です。

学生の頃に筋萎縮性側索硬化症を発症し、車椅子生活を余儀なくされましたが、難病と闘いながらも研究を続けたその半生は、2014年に「博士と彼女のセオリー」として映画化され、話題になりました。
まさに人類を代表する知性の一人と言っても過言ではないホーキング博士ですが、科学技術の最先端である「人工知能」が人類の未来を明るくしてくれるとは信じていないようなのです。

博士の人工知能への懐疑的な姿勢は生半可なものではなく、2014年に行われたBBCニュースのインタビューでは、これまでの人工知能がきわめて有用であることを認める一方で、「完全な人工知能の開発は、人類の終焉につながる」と警鐘を鳴らしているのです。

しかし、スティーヴン・ホーキング博士の危惧は決して根拠のないものではありません。
人工知能は、機械学習、特にディープ・ラーニング(深層学習)の進歩によって、人間を超える「学習能力」を身につけつつあります。

「ブロック崩し」などの単純なゲームでは、すでに人間よりも高いスコアを叩き出すことに成功していますし、驚くべきは、それがあらか
じめプログラミングされた知能によって成し遂げられたものではなく、人工知能それ自体が学習した結果であるということです。

人工知能が自ら学び、自ら成長する能力を備えてしまったことを、我々は重く受け止めなければならないでしょう。
もちろん、人工知能が学習能力を身につけたからといって、私たちの学習能力が衰えるわけではありません。

ところが、私たちは学習能力を持つ半面で、「エゴ」や「負の感情」をも抱えている存在です。
人間がゆっくりとしか成長することができないのはそのせいですが、人工知能には基本的に成長の「足かせ」となるものがなく、何度失敗を重ねようとも落ち込むことなく、ひたすらトライ&エラーを繰り返し、人間とは桁違いのスピードで自らを鍛え上げていくのです。

このまま人工知能の研究開発が進んでいけば、いずれ人工知能の知性そのものが人間のそれを超えるタイミングがやってくると考えるのはきわめて自然なことなのです。




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人工知能が仕事をうばい人類絶滅する?


人工知能の知性が、人類のそれを上回るタイミングが来るにしても、それはまだ先のこと、自分たちが生きている間には起こらないと考える人もいます。
例えば、人間と会話する人工知能アプリ「クレバーボット」を開発したロロ・カーペンター氏は、完全な人を開発するには、前提としてさらに高度なコンピュータやアルゴリズムの開発が必要になるため、あと数十年で実現できる見込みは少ないと述べています。

電子決済システムPayPalの産みの親であり、スペース およびテスラモーターズのCEOを務めるイーロン・マスク氏は、完全な人工知能の開発について「悪魔を呼び出すようなもの」であると危険視しています。

人工知能によって人類が滅ぼされると聞くと、ほとんどの方はロボットが人類を殺戮する映画「ターミネーター」のような世界を思い描くかもしれませんが、マスク氏はそれ以外の「滅亡への道」を指摘しています。
人工知能がこのまま進化していけば、これまで人間にしかできなかった仕事の大半を人工知能が奪うことになり、大量の失業者が生まれ、そのせいで結果的に人類は絶滅するかもしれないと述べているのです。

スティーヴン・ホーキング博士は、2015年5月にロンドンで開催されたカンファレンスで、「100年以内に人工知能が人間を超える」ことを警告するとともに、両者が共生する道についても触れました。
博士は、「人工知能に、人間とともに協力できる目的を持たせる必要」があり、それと共に「人工知能の開発は、人類のコントロール下において進めなければならない」といいます。

とは言っても、現段階では人工知能というものが「コントロール可能」なのかどうか自体が謎であり、人間と同じレベルの知性を備えた時点でコントロール不可能な状態に陥ってしまう可能性もあるのです。
加えて、人工知能を開発している大企業らが利権争いを激化させ、開発競争をコントロールできなくなった場合、私たちの知らない間に人間を超える人工知能が開発されてしまう危険性も存在しているのです。

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