今や電気は、私たちの生活にとって欠かせないものとなっています。
今となっては当たり前のように利用している電気ですが、もちろん実用化されるようになるまでには、様々な発見や発明がありました。
電気にまつわる発見について有名な話もあり、知っている方も多いかもしれませんが、その中で電池がカエルの解剖によって発明されたのをご存知の方は少ないのではないでしょうか。
それはどのような実験だったのか…
詳しく見ていきましょう。
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電池の発明のきっかけはカエルの実験からだったって本当?!
現代においては、電気についてのさまざまな発見がなされています。
自然現象として発見されてはいても、実用化できなければ、単なる学問です。
今日の電気が巨大産業であり、さらに電気なくしては文明社会が成立しないようになるまでには、さまざまな発見と発明がありました。
そのなかで最も基本的なことが、電気を貯めることと、電気を作ることです。
琥珀をこすっての静電気の発見とか、フランクリンが凧をあげて雷の実験をしたとかいう話はよく知られていますが、カエルの解剖が電池の発明につながった話は、実はそんなに知られていません。
18世紀のイタリアのボローニャ大学の医学教授で解剖学の教授でもあったガルバーニは、カエルの解剖をしていました。
その際に、切断用と固定用のメスをそれぞれカエルの足に差し入れると、ふるえました。
電気の発生です。
ガルバーニは、動物の体のなかに電気が蓄えられているとの論を発表しました。
これに対し、イタリアの物理学者ボルタは、カエルの足に電気が発生したのではなく、メスがカエルの足を通して触れ合ったことで電気が生まれたと主張し、論争となりました。
結果としてボルタが正しかったことになります。
ボルタは1800年に、カエルではなく食塩水を含ませた布を、銀と亜鉛の板ではさみ、それを何層も重ねると、電流が発生することを実証しました。
この発電装置を「ボルタの電堆(でんたい)」といいます。
この功績から、電圧の基本単位は、ボルタの名をとって、ボルトとなったのです。
しかしボルタの電池は、長持ちしないという欠点がありました。
それを改良して、銅と亜鉛を別々の電解液につける方法を開発したのが、イギリスのダニエルで、1836年のことです。
これを「ダニエルの電池」といいます。
1868年には、フランスのルクランシェがさらに改良して、亜鉛・二酸化マンガン・塩化アンモニウムを使う電池を考案し、これがマンガン電池のもととなりました。
一方、19世紀には「発電機」も考え出されていきます。
そもそもは、デンマークの物理学者エルステッドが、電気を流すと方位磁針が動くことを発見しました。
ここに、電気と磁気との関係が発見されたのです。
この発見をもとに、「逆転の発想」をしたのが、イギリスのファラデーでした。
電気を流すと磁石が動くのであれば、磁石を動かせば電気が生じるのではないかと、思いついたのです。
そこで、コイルに磁石を出し入れする実験をしてみると、磁石を動かすと電気が起き、動かすのをやめると、電気が止まるのが分かりました。
つまり、磁石を動かし続ければ電気が発生するのです。
この発見を受けて、フランスのピクシーが、1832年に手回し発電機を発明します。
原理としては、自転車のライトと同じです。
こうして発電の原理が分かれば、あとは改良していくだけでした。
こうして「電気」を大量に作ることができるようになると、電灯がエジソンによって発明され、1882年にはエジソンによって電力会社も作られます。
そしてモーターが発明されると、電気は動力として利用されることになります。
こうして、20世紀になると、電気は人類にとって必要不可欠のものになっていったのです。
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