エンジニア採用だったのに営業に異動…これってアリ?

あなたがシステムエンジニアとして採用されたとしましょう。
労働契約書にもその旨がはっきりと記載されています。

しかし、最近上司から「景気が悪くなり、システムエンジニアを減らさねばならない。一方で、システムのわかる営業が求められている。悪いが営業部へ行って欲しい。」との命令を受けました。
この配置転換、拒否できるのでしょうか?

従来から、特殊な資格や技術を持った医師や看護師、臨床検査技師、ボイラーマンといった人については、労働契約書に明記がなくても、「特殊の資格、技術が採用条件となっている場合は、本人の承諾を得ずに他の職種に配転できない」とされています。

これを「職種の限定」と言います。

さらに、労働契約書ではっきりと本人の職種が特定されている場合は、原則として、本人の同意なしにそれらを変更する配転はできません。

しかし今回のケースのように、技術職、研究職として採用した人を、セールスエンジニアや技術的営業職へ配置転換させることは、最近、裁判例では有効とされる傾向にあります。
質問にもあるように、「技術を知っている営業が求められている」というニーズも、実際には増えているからです。

ですので、このケースで拒否できるかは、微妙なところかもしれません。
これから求職活動をされる方で、「どうしてもその職種しかやりたくない」という人は事前にそのあたりを詳しく確認した方がいいかもしれません。

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