なぜスナック袋は空気パンパンで密封されているのか?

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あなたのビジネスで使えそうなマーケティング手法は、私たちの生活の中にたくさん隠れています。
例えばコンビニエンスストアでお菓子を選ぼうとしたとき、こんな疑問を感じたことはありませんか?

なぜスナック袋は空気パンパンで密封されているの?…
なぜ中身の少ない商品は透明パッケージなの?…
ここでは、そんな私たちの日常に隠されているちょっとしたマーケティング手法をご紹介したいと思います。




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なぜスナック袋は空気パンパンで密封されているのか?



ポテトチップスやコーンスナックなどの袋菓子は、どれもパンパンに膨らんでいませんか?
それはどうしてなのでしょうか?

菓子メーカーのホームページをのぞくと、「商品の酸化を防ぐために窒素ガスを注入している」と記載されています。
食べ物は空気に触れると味やニオイが変質し、これを「酸化」と呼びます。
それを防ぐために窒素ガスを入れているというのです。

また、この気体がクッション材となり、割れやすいスナックを守っているともいわれています。
しかし実際に袋を開けて、ほんの少ししか菓子が入っていなかったら、あまり良い気持ちはしないはずですよね…

そんな消費者の不満をメーカー側が予想できないなんてことがあるのでしょうか?…
実はこれにはカラクリがあります。

人は、小さいものと大きいものを見せられると、大きいほうを選んでしまう傾向にあるのです。
その心理は誰もが持っているものなのです。

こんな話をすると「舌切り雀」の話を連想してしまいます。
大小の「つづら」を見せられた強欲な「おばあさん」は、大きい方を選んでしまうというもの…
開けたところ、妖怪などが飛び出してきて、後悔するという話ですね。

昨今、「あげ底」のある弁当箱が、飲食店からよく注文されると言います…
これも、パッと見た時たくさん入っていそうなものを選んでしまう人間の心理を突いているということなのです。




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なぜ中身の少ない商品は透明パッケージなのか?


コンビニエンスストアなどで透明のプラスチックの蓋(ふた)がついているお菓子を見かけたことはありませんか?
大きなチョコレートやマカロンが2個入りで498円…
などと、ちょっと高めの値段設定がされているはずです。

こういった商品は、中身が見えるパッケージに入っていることが多いことにお気付きでしょうか?
量が少ないのに、値段が高い商品だとひと目でわかるようになっています。
人間は、数が少ないほど希少価値を置く傾向にあり、実際に味見をする前に、「おいしい」と感じる心理が働くのです。

スウェーデンの経済学者であり、社会心理学者でもあるステファン・ウォーチェル(元・ストックホルム大学教授の)が、ビスケットを使った実験を行いました。
まず10個入りのビスケット缶と、2個入りのビスケット缶を用意します。

味はまったく同じなのに、2個入りの方を食べたグループの方が味に高評価をつけたのです。
この実験からもわかるように、希少性は人の印象を大きく良い方向へと変える効果があるのです。

これを「希少性の原理」と呼びます。
数を提供できない商品は、希少性を強調した、中身の個数がわかるパッケージにするよう工夫してみましょう。

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