飛行機の「パーソナルスペース」と「座席」の関係とは?

旅行や出張などで飛行機に乗ると、飛行機のエコノミークラスや映画館の一般席は、隣の人と肩がぶつかりそうなくらい窮屈なものだと感じる人も多いでしょう。
しかし、これがファーストクラスやプレミアムシートなど特別席となると、快適さの度合いがまったく違ってくるのです。

「そりゃあ、高い料金を払えば快適に過ごせるでしょう?!」…
なんていう声も聞こえてきそうですが、意外や意外これらの特別席が好評だというのです。

人気の秘密の一つはこの座席の幅にあるのです。
しかも、座面の幅というよりも隣席との距離感が重要なのです。

人間にはテリトリー意識があり、親しくない人間とはあまり接近したがらないもの…
この他人といても不快にならない距離を「パーソナルスペース」というのですが、特別席はそのパーソナルスペースを考慮に入れた設計になっているのです。

たとえば、JALの国内線には、「クラスJ」というシートがあります。
座面はエコノミークラスと4センチしか違わないものの、肘掛けが格段に広いのです。

これならば、隣の人に気兼ねして肘掛けが使えないなどという窮屈な思いをしなくて済みます。
それだけでも心理的にはストレスが軽減され、リラックスできるのですね。
映画館で、隣席との間にサイドテーブルがあるシートだと落ち着けるのも同じ理由です。

空間に限りがある乗り物や映画館では十分なスペースはとれないものの…
この肘掛けを含めた何センチかが、大きくモノをいうのです。

特に、日本人は他人との接近を好まない性質があるといわれているため、お金で解決できるものならストレスを感じない方を選ぶというわけです。
もっとも、恋人同士ならばこの肘掛けの幅すらもどかしくて、もっと近づいていたいと思う人もいるかもしれませんが…

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