「マイナスイオン」の効果や科学的根拠は“無い”らしい件

2000年前後からブームとなった「マイナスイオン」…
森林や湖など大自然のイメージと共に、免疫力の向上や疲労感の軽減といった効果があるとして、ドライヤーやエアコン、空気清浄器など様々なマイナスイオン放出機能を搭載した家電製品が発売されました。

一時はパソコンまで登場し、2002年のヒット商品番付に「マイナスイオン家電」がランキングされたほどだったのです。
今では往時の勢いはなくなったものの、今でもショッピングサイトで「マイナスイオン」を検索すると、該当する商品が山のように見つかります。

これだけ世に溢れていると、好むと好まざるとにかかわらず、誰でも一度ぐらいはマイナスイオン製品を使ったことがあるのではないでしょうか。
その結果、「何となく心地いい」という印象を持った人も少なくないはずですが、このマイナスイオンには何の科学的根拠もないことをご存知でしょうか。

そもそもイオンとは、電気を帯びた(帯電)原子や分子のことを指します。
電気にはプラスとマイナスがあるので、プラスに帯電したイオンを陽イオン、マイナスの場合は陰イオンと呼ばれます。

そのため「マイナスイオン」という名称は科学的には存在せず、これが通用するのは日本国内だけです。
仮に、陰イオンをマイナスイオンと呼ぶとしても、マイナスに帯電すれば全てマイナスイオンと呼べるわけで、マイナスイオン家電が放出する物質が何なのか、明確な定義はありません。

それどころか、マイナスイオン発生器の仕組み上、人体に有害なオゾンを発生させる可能性も指摘されています。
実際にアメリカでは、イオン式空気清浄器を発売していた会社が、オゾンを発生させると報じられたことで倒産する事件も起きました。

単純に「マイナスイオンは全て良い!」…
と考えていてはいけないようですね。

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