「黒」をパッケージデザインにする水虫薬の戦略とは?!

優しさや清潔感を表す白やパステルカラーといった色が多く使われる医療業界において、黒はいってみればタブーとされる色です。
黒はどちらかと言えば、死や喪服のイメージすら連想させるからです。

ところが、そんな黒をあえてパッケージに使用している薬があります。
それは、日本全国で1000万人以上が悩まされているといわれる「水虫」の薬です。

水虫は高温多湿な日本の風土にあって国民病ともいわれ、そのかゆさはかかった本人しかわからない辛さがあります。
そんな水虫薬の棚を薬局で一度見てみましょう。

各社とも確かにパッケージには黒やゴールドといった薬局ではあまり見ることのない色を使っていることが多いかと思います。
その理由は、水虫薬の主な購買層となるのが中高年の男性であるためなのです。

水虫や痔といったデリケートな病気はできれば他人に知られたくないもの…
つまり、水虫の薬を薬局で買うにはそれなりのハードルを越えなくてはならないのです。

そこで使われる色が黒なのです。
黒には高級、高品質といった威厳を感じさせる効果があり、薬の効き目もよさそうに見えます。
ゴールドも同様です。

それらの色をパッケージに使うことで、客はあたかもブランド品を買うように堂々と水虫薬を手にすることができるというわけなのです。
中高年向けの栄養ドリンク剤や精力剤などにもそれらの色がよく使われているのも似たような理由からです。

ちなみに、これまではインターネットによる通信販売で購入することができた水虫薬や痔の薬、妊娠検査薬などの1類・2類の医薬品は2009年6月の薬事法改正により、インターネット上では扱うことができなくなってしまいました。

つまりは、購入にはやや抵抗があるような薬も薬局で店員から直接購入するしかないのです。
これからも少しでも買いやすいように工夫を凝らしたパッケージの薬が増えていくかもしれませんね。




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