「オピニオンリーダー」にはどのような影響力があるのか?
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他人の購買意思決定に強い影響力を持っている人々を、「オピニオンリーダー」と呼ぶことがあります。
マーケティングを考える際、彼らの存在は重要です。
類似した用語は様々あり、例えば、情報を多くの人に広めるインフルエンサーや、あるいは最近であればアルファブロガーと呼ばれる人々も、実質的に同じタイプの人であるといえます。

オピニオンリーダーの存在は直感的にも納得がいきますが、同時に、彼らが存在するということは、私たちの購買意思決定が、決して一人の思いだけで完結して行われるわけではないということを示しています。

実際、私たちの購買意思決定は、自身による判断と、その判断に影響を与える他者の存在から成り立っています。
特に後者の存在については、「準拠集団」による影響を考える必要があります。

準拠集団とは、その人が関係している特定の集団を意味しており、例えば学生であれば彼らが所属する学校やサークル、社会人であれば会社や会社内の特定の部署などが準拠集団として機能します。
準拠集団は、消費パターンが同質化していく傾向があります。

例えば、私たち日本人は、日本人らしい服装や恰好をしているに違いありません。
ただし、いかに私たちが特定の準拠集団に所属しているとしても、当の準拠集団に所属するすべての人々から均等に影響を受けるわけではありません。
その中には、やはりオピニオンリーダーと呼ばれるような特に影響力の強い人が存在していると考えられます。




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オピニオンリーダーの存在は、マスコミ研究の中でも考察されてきました。
テレビやラジオによって提供される情報は、直接すべての人々に到達するわけではありません。

ごく少数のオピニオンリーダーを介して、多くの人々に伝達されます。
このことを「情報の2段階流れ仮説」と呼びます。

準拠集団や情報の2段階流れ仮説は、マーケティング活動にとっても重要な知見を与えます。
すなわち、マーケティング活動を効果的に実行するためには、情報の伝播に際して要となるオピニオンリーダーの発見と彼らへのアクセスが重要になると考えられるわけです。

逆にいえば、すべての人に均等にアクセスしようと試みることは、むしろ非効率であるといえます。
とすれば、問題は、誰がオピニオンリーダーなのか?…です。

周りを注意深く見回してみれば、オピニオンリーダー的な人を発見できるかもしれません。
これまでの研究によれば、オピニオンリーダーと呼ばれる人は、行動特性として、社交的、活動的、革新的で自信に満ちているといいます。

一方で、デモグラフィック上の特徴ははっきりせず、男性や女性、あるいは年齢で区分することはできません。
さらに、当然のことながら、オリジナルとなる情報の発信源であるメディアに対する関与や接触頻度が高いはずです。
これらの特徴をもとにすれば、質問票を通じて調べることができるかもしれません。

オピニオンリーダーを探すということは、オピニオンリーダーの資質を明らかにするということでもあります。
この試みはとても意味のあるものですが、一方で、準拠集団に関わる研究からは、オピニオンリーダーとは個人の資質の問題ではなく、張り巡らされたネットワークという構造によって決定されるともいわれています。
オピニオンリーダーを探す上で、この視点は欠かすことができません。

準拠集団内では同質化が進みます。
しかしこのとき、オピニオンリーダーだけは絶えず新しい情報を入手し、新しい消費パターンを提示していくことができると考えられます。
そうでなければ、準拠集団ではオピニオンリーダーとその他の人々の区分がなくなってしまい、いつしかオピニオンリーダーはいないということになるからです。

なぜでしょうか?…
それは、準拠集団におけるオピニオンリーダーは、当の準拠集団とは別の人々と関係を持っていると考えられるからです。

彼らは、別の集団から情報を受け取り、当の準拠集団における情報格差を通じて、オピニオンリーダーたり得ているわけです。
このことは、オピニオンリーダーは、誰か特定の人として存在しているわけではない可能性を示しています。
関係の結節点を担う人、たまたまその結節点にはまった人が、オピニオンリーダーになるというわけです。




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