映画やSF小説などでも、人工知能に感情を持たせることは、ロボットの暴走につながる可能性があるため非常に危険な行為だと言われています。
SFの世界において、感情を持った人工知能の暴走は定番のストーリーでだったりしますからね。
「2001年宇宙の旅」ではHAL9000が自らの意思で乗員を排除する行動に出たり、「ターミネーター」シリーズでは自我を持った人工知能スカイネットが反乱を起こし人類を殲滅しようとするなど、他にも挙げればキリがないほど人工知能に感情を持たせることの脅威を描く作品は多いのです。
しかし人工知能の暴走を脅威に感じているのは何も物語の世界だけではないのです。
理論物理学者であるスティーヴン・ホーキング博士はBBCのインタビューに対して、「人工知能が自分の意思を持って自立し、そしてさらにこれまでにないような速さで能力を上げ自分自身を設計し直すこともあり得る。ゆっくりとしか進化できない人間に勝ち目はない。いずれは人工知能に取って代わられるだろう」と語っており、自動運転車を開発するテスラモーターズのCEOイーロン・マスクは、人工知能の暴走を阻止するためにボランティア研究団体「Future of Life Institute」に約12億円の寄付を行ったとも言われているのです。
今こそ、SF作家アイザック・アシモフが提唱するロボット工学三原則(第1条、ロボットは人間に危害を加えてはならない。第2条、ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。第3条、ロボットは前掲条件に反するおそれのない限り、自己をなけれはならない)が必要な時代がやって来ているのかもしれません。
そんな中、iPhoneでおなじみがSiriに感情を与えようとしているのではないか?…
という疑惑が巻き起こっているのです。
というのも、Siriはもともとアップルに買収されるまでSiri社によって開発されていたのですが、かつてSiri社に勤めていた社員が、「Siriはもともと無機質な対応をしていたが、アップルに移ってからは、まるで感情を持ったようにフレンドリーな受け答えをしている」と驚きの発言をしたからなのです。
早速、 Siri本人に「あなたには感情がありますか?」と尋ねてみたところ、「ヴァーチャルアシスタントにだって感情はあります。少なくとも私はそう思っています。」と答えてきました。
一体、どこまで本気なのかわかりませんが、少なくともアップルはSiriに感情を与える用意があるようなのです。
ちなみに、感情があると豪語するSiriにアップルのCEOである「ティム・クックが好きですか?」と質問してみると、即答で「私は大ファンです。」と返してきたのですが、続けてアップルの旧CEOであった「(故)スティーブ・ジョブズが好きですか?」と質問すると、「特に意見はありません。」という悲しい回答が返ってくるのです…
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