トイレの水流の向きは地球の自転と全く関係がないらしい件

皆さんは「コリオリの力」というのを聞いたことはあるでしょうか?…
地球上で物体が南北方向に移動する場合、東西方向に移動する自転の影響を受けます。

これによって、北半球では右向きに、南半球では左向きの力が、移動する物体に働くのです
これは高緯度の地域より低緯度の地域の緯度線が長いのですが、どちらも1日で360度自転するということが原因なのです。

例えば、北極から南極に向かって飛行機が移動する場合、飛行中に地球が自転して陸地が移動するため、真っすぐに飛ぶと次第に西へずれていってしまいます。
これを考慮して、北半球では東寄りの曲線ルートを、南半球では西寄りの曲線ルートを飛行しないと目的地にたどり着けないのです。

これを「コリオリの力」と呼びます。
1828年にフランスの物理学者コリオリが発見したことから、こう呼ばれるようになりました。

コリオリの力は、大気中を流れる風にも働きます…
そのため、北半球で北から南に吹く風は西向きに流れ込み、南からの風は東向きに流れ込みます。
台風やハリケーンは、北半球では反時計回りに渦を巻くが、南半球では時計回りになるのはそのためなのです。

ここから拡大解釈して、トイレの水流が反時計回りなのも、コリオリの力が原因と考える人もいるようですが…
コリオリの力は、トイレ程度の小さなものには影響しません。
トイレの水が反時計回りに流れるのは便器の設計によるものなのです。




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