エレベーターが落下した時に助かる方法は「ジャンプ」ではない件

もしも自分が乗っているエレベータが落下してしまったら…
誰もが一度くらいは想像したことがあるのではないでしょうか?

現在、一般のマンションやオフィスビルで主に使われているロープ式のエレベータには、定員重量の10倍以上にあたる強度が義務づけられており、3本以上あるワイヤロープが全て切れ、落下するとは考えにくい構造になっています。

2013年に東京タワーのエレベータで突然窓ガラスが割れる事故が発生しましたが、原因は6本あるロープの1本が切断されたためでした。
この事故でも、事故の発生と共に非常用停止装置が作動し、12人いた乗客は2時間閉じ込められることになったものの、人的被害は6才の男の子がガラスで軽いケガを負っただけで済んでいます。

それでも思わぬ欠陥があり、エレベータが落下する可能性もゼロではありません。
では、そんな時にはどうすればいいのでしょうか?…

まず頭に浮かぶのは「ジャンプ」ではないでしょうか。
箱が地上に着く瞬間、タイミングよくジャンプできれば墜落の衝撃を免れるのではないか…と、イメージする人も少なくないでしょう。

しかし、これは机上の空論です。
エレベータが凄い速度で落下すると軽い無重力状態になるため、床を蹴って飛び上がるのはまず不可能…
床に叩き付けられてビルから飛び降りたときと同様の衝撃を受けることになります。

有効なのは、エレベータの中央部に腹ばいになり、できるだけ全身を平らに伸ばすことなのです。
これで衝撃の負荷が体全体に分散してくれます。

後は、落下の衝撃で天井から物が落ちてくるかもしれないので、顔や頭を手や荷物で覆って落下物が直接当たらないよう注意するくらいしか乗客にできることはありません。

ちなみに、現在の大半のエレベータには、万が一大の落下に備え、衝撃を吸収するスプリングが設置されています。
その効力を信じて、天命を待つしかないでしょう。




Sponsored Links

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PR

PR

ページ上部へ戻る