個人や法人などの経済主体が経済的に破綻して弁済期にある債務を一般的に弁済できなくなり、経済活動をそのまま続けることが不可能になること…
いわゆる「倒産」です。
ビジネスマンにとって、決していい言葉ではありませんが、これまでに多くの会社が倒産していることも確かです。
明日は我が身…
ということで、会社が倒産したときに社長や社員はどうすべきかについて、ご紹介しておきたいと思います。
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会社が倒産したときに社長や社員はどうすべきか?!
倒産は法律用語ではなく、一般的には弁済期にある債務(借金など)を返済できなくなり、経営が破綻している場合とされています。
また、6か月以内に2度の手形の不渡りを出して、銀行取引停止処分を受けた場合を倒産ということもあるようです。
さて、会社の倒産はピークを過ぎたと言われていますが、東京商工リサーチの調べによると、負債総額が1000万円以上の平成24年度の倒産は8446件(対前年比4.1%減)、負債総額は約2兆61億円(対前年比5.0%減)となっています。
最近の倒産の特徴は、破産型の倒産が増え、また小規模経営の増加が目立つことです。
会社の経営が行き詰った場合、その対策としての法的手段は、➀会社再建、➁会社清算の2つがあります。
さらに、➀の会社再建型には、会社更生法による会社の更生、民事再生法による再生、特定調停法による再生があり、➁の会社清算型としては、破産法による破産・清算、会社法による特別清算があります。
日本の中小企業の社長のほとんどは、会社が銀行等からの融資を受ける場合の保証人となっています。
したがって、会社が倒産した場合には、保証人としての返済責任を負うことになります。
しかし、保証人となっている社長には、会社が破産する前の段階で会社にお金をつぎ込んでいるので、財産はほとんどないのが実状です。
こうした場合には、社長個人も自己破産して保証債務(借金)の免責を受けることになります。
自己の財産を妻に贈与した(通謀虚偽表示として無効)などの財産隠しが問題となる場合もあります。
一方、取引相手に倒産された会社は大変です。
納入した商品の回収、売掛金の処理、手形の問題などが生じますからね。
まず納入した商品は、所有権が相手にありますので、勝手に持ち出すことはできず、相手方の社長の了解を得て引き取ることになります。
破産手続開始の申立がなされていれば、会社の財産は破産財団に属することになり、通常、取り引きはできません。
また、売掛金の回収も不能となりますが、破産手続きの方法に従って売掛金の一部は回収ができます。
破産を例にとれば、倒産会社の財産の清算(競売など)が行われ、残余の財産の配当が債権額に応じて行われますが、その額は通常、債権額の5%程度と低額です。
ただし、倒産した会社所有の不動産に抵当権が設定されている場合には、その不動産の売却益から優先的に弁済されますが、バブル崩壊後の不動産の下落により、満額とはいかないようです。
なお、こうした損失は経理において損金処理をすることができますので税務署で相談してください。
倒産処理の方法にもよりますが、会社が存続しなくなる場合、従業員は解雇されます。
解雇に当たっては、未払賃金や退職金の問題が発生します。
未払賃金や退職金は優先債権とされ、一般債権(借入金や物品の購入代金など)に優先して支払われます。
ただし、会社に不動産などの資産があっても、それに抵当権が設定されていた場合には、こうした賃金債権よりも抵当権が優先し、競売により残った財産からしか支払いを受けることはできません。
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