「コーポレートガバナンス」とは?…簡単に説明してみる
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コーポレート・ガバナンス(corporate governance)とは直訳すると、「企業統治」、「企業支配」のことです。
要するに「会社は誰のものか?」、「会社は誰のためにどのように運営されるべきか?」という方針のことなのです。

日本の商法では、「株式会社は、その会社に出資している株主のものである」と定められています。
しかし実際は、企業にはステークホルダーと呼ばれる株主以外の利害関係者が多く存在しているのです。

たとえば、従業員、顧客、地域社会、取引先、企業に融資をしている金融機関などです。
顧客に認められる商品を作っても、従業員を酷使する企業では問題があるのです。

逆に従業員に高給を出す企業でも、顧客や地域社会に有害な商品をつくるようでは、長く生き残っていくことは困難です。
最近は、このような多くのステークホルダーとの間の関係を円滑に進めていくことが重要な経営課題になっているのです。

欧米の企業で、このコーポレート・ガバナンスが注目されたのは1980年代…
特に1980年代後半のアメリカでは多くの大企業が経営危機に直面しました。

このとき、年金基金や投資ファンドなどの大口機関投資家から、「経営トップが責任をとらない、売上げが減っているのにトップは高報酬をもらっている」と批判が続出したのです。
このような批判から、その後のアメリカ企業では、経営者の監督を強化する株主重視のコーポレート・ガバナンスが普及したのです。

一方、日本の大企業では伝統的に株主重視の経営は行われてきませんでした。
その代わりに、企業の経営を細かくチェックしていたのが金融機関だったのです。
日本の企業は、資金調達を銀行の融資や出資に頼っていたので、大株主はメインバンクだったのです。

しかし、バブル崩壊後、銀行による企業のチェック機能は行き詰まりました。
バブル時代に無理な融資を行った銀行は不良債権を抱え込み、企業の統治・チェック機関としての信頼を失ったからです。

こうして、日本企業にも「企業統治のあり方を考えよう」という機運が出てきました。
証券会社による不正利益供与や食品会社による集団食中毒などの企業不祥事が頻繁に起きたことも、この機運を後押ししたのです。

具体的に、企業統治のあり方としての方向性には、以下のようなものがあります。

➀重要な経営上の意思決定の仕組みをどうするか?
➁さまざまな利害関係者相互の関係や利害調整をどうするか?
➂経営者をどう監督・監視するか?

近年では、このような議論から日本の企業も株主重視の経営にシフトしています。
そうしないと、市場からなかなか資金が集まらないからです。
また、中立的な立場から経営を監督するために、執行役員制度や社外取締役制度を導入する企業も増えているのです。




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