自分はトラブルには無縁だ、と思っていても、いつ何時、トラブルに見舞われるかわかりません。
交通事故、家庭内問題、お金の貸し借り、近隣問題など、生きているとトラブルになりそうな原因はたくさん潜んでいます。
そしてトラブルは思ってもみないタイミングで突然やってきます。
トラブルが発生した時は、話し合いで解決すればいいのですが、法的手段を取らざるを得なくなる時があります。
そこで、今回は法的手段をとるに当たって、注意すべき点をお話したいと思います。
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法的手段をとる前に注意すべきポイントとは?!
法的手段をとる際に注意すべきポイントとしては、まず冷静になることが大切です。
例えば、離婚などの家庭内の問題や境界争いなどの隣近所の問題の場合、つい相手に対する怒りから、トラブルの本質よりも、相手に対する感情的な反発が強くなりがちです。
そしてトラブル解決では、なんとか勝って相手に打撃を与えたいという気持ちが強くなります。
しかし、トラブルとなった問題の本質を見落とすと、紛争はエスカレートするばかりで、問題解決はますます難しくなります。
こうした場合、何を相手に要求しているのかを、もう一度、冷静に整理する必要があります。
しかし、トラブルの問題点を整理することは、複雑な紛争の場合、そんなに簡単なことではありません。
自分の主張のみが正しいことを前提にすれば、事は簡単ですが、ほとんどのトラブルの場合には相手にも主張があるからです。
例えば、お金の貸し借りを例にとれば、まず、本当に貸したかどうかという問題があります。
自分は貸したはずなのに、相手は借りていないと言うかもしれません。
訴訟になれば、貸金の返還請求をする側が、確かに貸したということを契約書などで立証しなければなりません。
約束したことが立証されても、相手はそのお金を、あるとき払いの催促なし、で借りたというかもしれません。
はたまた、実はもらったのだ、と主張するかもしれません。
このように、問題点を整理することは、相手の主張と自分の主張との違いを明確にすることでもあるのです。
また、一見問題がないように思われるケースでも、問題が生じる場合があります。
例えば交通事故です。
加害者が被害者に対して損害賠償をすることは誰もが知っていますが、現実の金額の算定となると簡単にはいきません。
というのは、交通事故では、どちらかが一方的に悪いというのではなく、双方の過失(落ち度)による事故の発生がほとんどで、双方の過失割合に応じて損害の負担をすることになるからです。
このように、解決に至るプロセスでは、整理しなければならない問題点は、実に多くあるのです。
また、自分の主張と相手の主張の違いを整理することは、自分の主張が正しいことの裏付けをとることでもあります。
この裏付けは、証拠(契約書など)があれば一番よいのですが、そうでない場合は、自分が記憶している事実関係をメモにしておくとよいでしょう。
訴訟などになった場合に必ず役に立ちます。
なお、民事事件では、争われている事実の存否を明確にする材料が必要であり、これには書証(契約書などの文書)、証人、鑑定人の鑑定、当事者の供述などがあります。
したがって、争う覚悟をしたら、こうした証拠資料についての収集も行っておく必要があります。
また法的手段をとる前に注意すべく、さらなるポイントをこちらの記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!
法的手段をとる前に注意すべきポイントとは?!②
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