「今度の上司は、どうも好きになれない」…
「お得意様なんだけど、あの人とはウマが合わない」…
こんな悩みを持っているビジネスパーソンは多いはずです。
しかし、「あの人のどこが嫌いなの?」と改めて聞いてみると、うまく説明できません。
あまりしつこく聞いていると怒り出し、「とにかく、生理的に受けつけないんだよ!」と怒り出す人も多いようです。
このとき怒るのは「嫌いな人のことはあまり考えたくない」という心理によるもので、嫌いな理由が説明できないのも同じ理由によるものです。
「生理的に受けつけない」という言葉で誰かを否定する場合、次の2つの心理が隠されているようです。
➀自分自身と共通する嫌なところを持っている
たとえば、あなたが「自分は金銭欲が強く、金に汚い」と内心わかっていながら、それを認めずに日常生活を送っていたとしましょう。
上司やお得意様が守銭奴だということがわかると、自分では認めたくない欠点やコンプレックスを見せつけられたような気がして、相手の存在を不愉快に感じるようになります。
いわゆる近親憎悪に似た気持ちです。
➁自分が絶対にかなわないものを持っている
たとえば、学歴や才能、財産など、相手が自分にない長所を持っている場合です。
このような相手に対し、憧れの感情を抱くこともありますが、それが強い嫌悪や嫉妬に変わることは珍しくありません。
「かわいさ余って憎さ百倍」という心理に少し似ています。
人の好き嫌いがあるのは仕方のないことです…
しかし、仕事が関わってくるとそうも言っていられませんから、嫌いな人を好きになる努力をする必要があります。
そのために利用したいのが「類似性の要因」という心理なのです。
類似性の要因とは、態度や意見、趣味などが似た相手には好意を持ちやすい心理のこと…
思い返してみてください。
親しい友人やウマが合うと感じる人とは、趣味や環境が共通していることが多いはずです。
嫌いな人との共通点を探すのは、あまり楽しい作業ではないかも知れません。
しかし、それでも我慢してあれこれ考えてみてください。
すると、意外なほど詳しく知っていることに驚くはずです。
これは「警戒仮説」という心理で、嫌いな人と接していると不快な感情を引き起こす可能性が高いため、それを未然に防ごうと無意識のうちに嫌いな人の性格や特徴を詳しく分析しているからなのです。
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