新商品やサービスのアイデアはどのように発想するのか?

新商品や新サービスを考えること…
企業が存続していく上で、この作業は欠かせないものとなるでしょう。

新製品開発の手順は、おそらく企業ごとに独自の方法があります。
また、同じ企業や部署であっても、ケースバイケースということが多いのではないでしょうか。

一般的に、新製品を作るという場合、全くの白紙の状態から何かを考えるということはほとんどないはずです。
例えば、パソコンメーカーであれば、自社のパソコンやパソコンに関係する製品やサービスを開発するということになります。

たとえ、現在の状況から10年後の会社を支える新製品を自由に考えるという場合であっても、パソコンを作りながら新規に農作物を開発するというわけには、なかなかいかないと思います。
何を作る必要があるのか?…
大きな方向性は決まっています。

大きな方向性が決まっている中で、それでもどこまで自由に考えることができるのか?…
繰り返していえば、顧客のニーズに応えることが重要です。
これはパソコンメーカーであろうと、自動車メーカーであろうと、違いはありません。

まずはアイデアを考える必要があります。
アイデア自体は、何であっても構いません。
最近の社会の動向や、自分自身の興味、些細な日常の出来事、どんなことでもアイデアとなり得ます。

例えば、この話を通勤電車の中で書いてるとすると実は満員電車で窮屈だったりします。
この時、もっと快適に何とかできないものかと思います。
これ自体はアイデアというよりは課題ですが、ここから通勤電車を快適にする何かを考えたり、通勤電車用のパソコンを考えようということになれば、顧客のニーズに応えることのできるアイデアとして結実していきます。

実際、通勤電車用のパソコンというアイデアは、パナソニックの「レッツノート」という優れた製品を作り出しました。
それは電車内を快適に過ごすために開発されたわけではないのですが、満員電車の中で強く押されたとしても、液晶画面が割れないというニーズに応えることにつながりました。




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新商品やサービスのアイデアを発想する方法(具体例)


このように、アイデアを考えることができたら、次に、より可能性を絞り込んでいきます。
この手続きは、コンセプト創出と呼ばれます。

思いつきにも近いようなアイデアを、より顧客のニーズに沿う形で捉え直し、以後の具体的な製品開発につなげるものがコンセプトです。
先ほどの通勤電車でパソコンを何とか使いたいというアイデアは、様々なコンセプトとしてまとめていくことができます。

パナソニックのように、それは頑丈性という問題なのだと考えれば、通勤電車に適した頑丈性を持ったパソコンというコンセプトになるでしょう。
あるいは、それはコンパクトさということなのだと考えれば、通勤電車に適したコンパクトなパソコンや、iPadのようなタブレットPCといったコンセプトができるかもしれません。

さらには、それは結局、通勤電車で会社に行くということ自体の問題なのだと考えるのならば、 自宅と仕事場を結ぶことで自宅での仕事を可能にするネットワーク型パソコンというコンセプトになっていくかもしれませんね。

コンセプトを考える上でも、いろいろな可能性があります。
チームで開発を進めているのならば、メンバーの意見を肯定的に捉え、よりよい形に発展させていくような機会を持てば良いかと思います。

これはアイデアを考える際にも利用できますが、いわゆるブレインストーミングです。
あるいは、そこで出てきたアイデアやコンセプトをメモにまとめていき、改めてメモを組み合わせていくことで、新しいアイデアやコンセプトを作り出すといったKJ法なども参考になります。

アイデアやコンセプトを考える中で、ポジションはもちろんセグメントも捉えられるようになっていくことに気づいたでしょうか?…
例えば、通勤電車を快適にしたいというアイデアは、すでに特定の顧客に焦点を当てています。
日々満員電車に揺られて会社や学校に通勤通学する人々、彼らのニーズに応えようとしているわけですね。

パナソニックのレッツノートは、最終的にビジネスマンのニーズに応えるモバイルPCとして開発されることに決まりました。
アイデアは具体的なコンセプトとなり、その中で、顧客のニーズが何であるのか、さらにはどうやって顧客のニーズに応えれば良いのかが観得てきます。

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