若いうちほど期待値を下げておいた方が良い理由とは?!

若い時は、力もやる気も満ち溢れており、理想が大きく、期待も高くなるものです。

社会に出て間もない頃は、まだ失敗もそんなに経験していませんし、怖いものもない状態で、なんでもできる気になっていることがあります。
そして若さゆえのやる気から、自分は完璧にやり通してやる!といったような根拠のない自信を持ちがちです。

しかし、このような自分に対する過剰な期待は、必ずどこかで不満の原因になることが多いのです。

理想を大きく持つことは大切なことですが、高すぎると、後で自分の首を締めることになりかねません。

ここでは、若いうちはある程度、期待値を下げておいた方が良い理由をお話しします。




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若いうちほど期待値を下げておいた方が良い理由とは?!


冒頭でもお話しした通り、若いうちほど理想も期待も高く持ってしまうものです。

しかし、人生をトータルで考えれば、若いうちは期待値を下げて、年齢を重ねるごとに贅沢に、わがままに、理想を追求するほうが上手くいきます。

20代なら、「新卒で入った会社が、理想の会社であるはずがない」と期待値を下げておいた方が、妥協を学びます。
そうすればそう不満も抱かず、そのなかで自分ができることを着実にこなして実績をつめます。

そして40代、50代になったら、実力がついたぶん期待値や理想を高くして、「こんな会社で妥協しなくても、理想の会社を自分で作ろう」と思えばいいのです。

しかし、若いうちでもそう簡単に妥協はできない、といったように、「妥協」という言葉に抵抗を感じる人もいるでしょう。
おそらくその多くは、優秀で理想も高い方だと思います。

このタイプの人は、企画書でもレポートでも営業報告書でも、自分が完全に満足するものでないと提出しない傾向があります。
完璧主義にとらわれているため、自分が納得のいかないものを人に見せるのは嫌なのです。

しかし、「自分を完全に満足させるもの」という条件を自分に課してしまうと、完成はどんどん遠のいていきます。

理想の完成度を100としたとき、100のものを出せたなら、素晴らしいでしょう。

しかし、仕事という観点で言えば、いちばん大切なことは「完成させること」です。
次に大切なことが「100を目指すこと」。

この順位を取り違えると、「完成させる」という仕事本来の意味を見失ってしまいがちです。

誰もが天才的アーティストではないのですから、「満足がいく作品ができるまで10年かかろうと20年かかろうとかまわない」なんて話はありえないのです。

そしてこのスタンスで進み続けると、どこかで力尽きてしまいます。

100が出せないなら、妥協して70のものを、納期までにきちんと出す。

1年間に70を3本出せば210で、100を1本出すより勝ります。
3カ月で80を2本出せば、1年で640になります。
一生かけて100を2本作り上げても、たった200にしかなりません。

それに、100を出すことにすべてのエネルギーを使ってしまうと、もう1回100を出すのはかなり大変です。
いくら頑張っても、せいぜい1しか追加できないということになります。

つまり、一生かけて100を目指していては、決して100を上回れないのです。

これで理想が高い完璧主義者ほど、若いうちは自分に対しても期待値を下げておいた方が良い理由をお分かりいただけたでしょうか。

目の前のことに全力を尽くすことは大切なことですが、常に完璧を目指そうとせず、広い視野を持ち、人生をトータルで考えることを忘れないでください。




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