なぜ日本人には「ボジョレーヌーボー」が好きなのか?!

「目には青葉 山時鳥(ほととぎす)初松魚(かつお)」…
と歌ったのは、江戸時代前期の俳人・山口素堂でした。

それほど、かつて江戸っ子は、争うようにして、初ガツオを食べたとのです。
現在も新米、新酒、新そばなどなど、いわゆる「初物」に目がないのが日本人…

毎年11月の第3木曜日に解禁される、フランス・ボジョレー地方の新酒(ワイン)を「ボジョレーヌーボー」と呼びます。
本来はその年のブドウの出来具合を確かめるための、いわば「試飲酒」だったのですが、1970年ごろから輸出が増えはじめ、今や同地方の特産品となっているのです。

また「ボジョレーヌーボー」の解禁日は現地時間に従います。
先進国の中で、最も早く日付をまたぐ日本では、「世界で一番最初に飲める」というイメージも手伝って1980年代後半から爆発的な人気を博すようになりました。

ちなみに、解禁日を指定しているのはフランスの法律なので、日本国内で指定を破っても、罰せられることはありません。
販売業者は毎年、「ここ10年で最もいい」(2001年)、「50年に一度の出来」(2009年)、「21世紀最高の出来栄え」(2011年)、などなど、誇大とも思える評価をキャッチコピーにして、解禁時期を祭りのように仕立てました。

現日本のボジョレーヌーボー輸入量は世界トップ…
フランス国内の販売量のほぼ半分に当たります。

同地方の経済には多大な貢献となり、今やボジョレーのワイン造りは日本が支えているといわれるほどなのです。
「目には青葉 山時鳥 初ボジョレ」なお話でした。

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